2015年12月27日日曜日

2016年1月1日金曜日 T-PADDOCK630 サイト・リニュアルのお知らせ

こんにちは。

“T‐PADDOCK630”のウェブサイトを開設いたしまして間もなく4か月になろうとしております。

お陰様で、当ブログの閲覧者も3か月少々で3000名様を超え、日に日にご訪問者様が
増えてきております。
誠にありがとうございます。


またその間、画像のMACHⅢもお買上げ頂き、合わせてお礼を申し上げます。

そして、サイトの開設のキッカケは、
約25年間で1950年代~1970年辺りまでの所謂、旧車と言われるバイクを、レストアしたりしながら集めた訳なのですが、今から70歳までに・・・もう少し先まで伸ばしたとしても75歳までに、

そのバイクたちのコンディションを維持しながら、そして私自身の納得のいく走りも含めて、
全ての集めたバイクを乗り続けられるのか!?

この疑問を自問自答した結果、「先ず大型のバイクから手放していこう!」となりました。

そこで、手放す方法として“オークション”などで売却も検討しましたが・・・
あの短期間、短時間で買って頂ける方と大した会話もなく、ここまで手塩に掛けたバイクたちを
手放すのは
「なんか可哀そうやなぁ・・・忍びないなぁ・・・」




まぁ、そんな思いから売却するにしても「大事に乗って頂ける方にお譲りしたい!」
それなら、サイトを通じて“そういう思い”を理解して頂くために「サイト開設をしよう」と始めました。

そこで、サイト開設から僅か4か月足らずですが、

2016年1月1日金曜日 元旦 午前0時
「T‐PADDOCK630」
サイト・リニュアルオープン

もっと見やすく・・・
もっと、バイクを楽しんでもらいたい・・・
もっと、旧車ファンも増やしたい・・・

などなど切りがないですが、そんな事を感じて少しリニュアルを試みます。

前段が長くなりましたが、サイトの基本構成はそれほど大きく変えてはおりません。
変ったところを簡単にお伝えすると、先ず

①HOME      
シャッターが開いたらリアルにガレージに入った感じを表現

②NEWS(新設) 
シャッターが開いてIGNITION BUTTONを押すと
先ずニュース等のお知らせ画面が来るように情報を優先
           
③PROFILE     
T‐PADDOCK630の運営に当たる基本的な考え方をシンプルに表示

④ARRANGED MOTORCYCLES   
当T‐PADDOCK630の胆のコンテンツ画面、
メニュー画面は、見た瞬間にバイクが分かるように表現

⑤その他           
各項目の画像もT‐PADDOCK630のディティールが垣間見れるように
挿絵風に



などなどです。

というわけで、お正月の“すき間時間”にじっくりご覧いただけたら大変うれしい限りです。

今年も、残すところあと僅かですが、皆様もどうぞ良いお年をお迎えください。
また、2016年もバイカーにとりまして良い走りのできる一年となりますようお祈りいたします。

T‐PADDOCK630 T・Tatsumi

2015年12月21日月曜日

『Bike in the sky』#14 CL77…久々のエンジン解体が・・・

こんにちは。

T‐PADDOCK630のタツミです。

今回の『Bike in the sky』はCL77のエンジン解体の様子をお送りします。

今回のエンジンの解体作業はCB750K0以来、おおよそ10年ぶりの作業になります。
果して、最後まで組み上げてエンジンがかかって走れるのか!?

楽しみに(失敗すれば「人の不幸は蜜の味!」でそれはそれでオモロイかも・・・)
お付き合いください。

では画像を追いながら様子をリポートします。

上の画像は、まずエンジン本体を定盤作業台の木枠に載せたところです。

ここで本来はエンジンスタンドやエンジンハンガーという治具的なモノを使用するのですが
私の場合、画像の木枠でCB750も含め全ての解体に長年、使用した万能治具です。

一番の利点は、50cc~750㏄まで全てに対応でき、木製ゆえ滑りにくいのと取り回しの時
そして各パーツを分離させる時など、プラスチックハンマー(プラハン)でエンジン本体を叩いたり
する場合に衝撃を緩和してくれます。(これは素人の見解ですのでご注意ください)

次の画像
ヘッドカバーを取り外したところ

ヘッドカバーはすんなり外せたのですが、画像の様にガスケットが綺麗に剥がれず部分的に
本体に固着してしまっております。

これは、年末の大掃除をするより“メンドクサイ”なかなか厄介な作業になりそうな予感をさせます。

やはり、旧車によく見受けられる経年ゆえの乾燥状態でこうなったのだと思うのですが
他の箇所も、たぶんこうなっているのだろうと察する事ができます。


上の画像
順次、エンジン周りを解体していきます。

ここまでは、各内部は綺麗な状態。
右の画像のクラッチ側カバーのガスケットパッキンは予想に反して固着しておらず、
すんなり取り外し。

そして下の画像
シリンダーヘッドを外した状態。

ここまでは全く問題なく進行。

画像にあるエンジンから垂れ下がっているカムチェーンですが、ヘッド加工だけの作業の場合は
このチェーンがクランクケースに落ちないよう本来はチェーンの両端に針金などで引っかけて
その針金をシリンダースタッドボルトに掛けておきます。

今回は全バラをしますので、その処置は省略です。
それよりも、このカムチェーンの伸びの計測をして再使用するか、チェックが求められます。

また次の画像
シリンダーヘッドに続き、ブルートレイの画像下のシリンダーをエンジンから抜き取ったところ。

画像では簡単に抜き取れたように映ってますが、実はこのシリンダーを抜き取るのに
ちょっと一苦労でした。

それはこのシリンダーとクランクケースの間のガスケットが完全固着で先ほどのプラハンで
叩こうがガスバーナーで炙ろうが“ウン”とも“スン”とも、全く分離する気配もありませんでした。
上の画像のブルーのバーナーが簡易バーナー。

そして、同画像下の真ん中が止む無く使う、超極薄スクレーパー。
それが今回、登場!

その超極薄スクレーパーをシリンダーとクランクケースの隙間の無いところの
ガスケットに食い込ませる感じで“カチッ”とあて、今度は金属ハンマーにてスクレーパーの
柄の頭を“コンコン”と叩いて抉じ開けていきます。

シリンダー、クランクケース双方を傷をつけてはいけないという事で慎重に作業を続け
約20分ほどで分離完了。

そして、今回の作業の“最も手こずるのでは!?”と予測しておりますカムシャフトの取り外し。
何とか、取り外した画像ですが・・・

画像の右側の小さい4枚のトレイ。
これは各排気、吸気側のロッカーアームと各バルブスプリング、各コッター類です。

また、その画像に付いておりますエフ札!

各ロッカーアームに付けておりますのは組み上げる時に念の為、吸気側左を「IN・LEFT」と
それぞれをマークしておけば混乱しないで済みます。

また経年のため、ロッカーアームとカムとの相性もできていると思いますので・・・
(あまり関係ないかもわかりません)

問題は左の大きいトレイのカムシャフト。

そのカムシャフト。1本の単体のシャフトではなく3分割になって組み立てられており
それを分解するのが・・・
上の画像
バルブ周りは、この画像のバルブスプリングコンプレッサーという特殊工具を使い簡単に終了。

ところがシャフトの取り外しはバルブ周りのようにはいかず、トレイに入ってる3分割にした
真ん中のカムスプロケットの右に付いてる、ちょっと蔭になって見難いですが20㎜超の
ロックナットがあります。

そのロックナットを緩める作業ですが、このナットは左回りか、右回りで緩むのか?
また、緩めるに当たってシャフトが空回りするのでスプロケの歯を空回り止めになるよう
何かを噛ませるにしても左回りでか、右回りでかを判断しなければなりません。

そこで、いつもの「凄腕バイク屋」にてレクチャーを受けることに・・・

結局、進行方向にカムシャフトが回る事から逆ネジにてロックされる仕組み。
普通とは逆の右に回して緩めることになりました。

しかし、この緩めるにしても完全にロックされておりましたのでカムスプロケットに木片を噛ませ
3番の大きめのマイナスドライバーをロックナットのスプライン状に切ってある溝にあて、
あとは鉄ハンマーでコンコン叩いて緩めることができました。

まぁ、今回の第一段階の作業はこんな感じでしたが、これからがまだまだ難題が出てくると
思われます。

まず、次の問題!

エンジンを開けてみて現在、入っていたピストンがスタンダードより0.25㎜大きい
オーバーサイズピストンが入っておりました。

ということは既に一度ボーリングがされてた訳ですが、当T‐PADDOCKが所有するスペアの
ピストンも0.25㎜の同サイズで、これでは全く使えず、求めるのは0.5㎜以上のピストン!

今やCB77系のオーバーサイズピストンは希少アイテム!
特に0.5㎜サイズは超希少!

海外でも見つけるのは困難!
あってもリプロの偽物の可能性大!(本物の純正の様に見せかけてボられることも・・・)

さ~て、どうするか!?
いきなりのピンチ!

また眠れぬ夜が・・・どうする?どうする?・・・

それではまた!

2015年12月15日火曜日

『Bike in the sky』#13 いよいよCL72が・・・

こんにちは。

T‐PADDOCK630のタツミです。

昔から12月は先生も走る季節(師走)と言われてますが、それほどの忙しなさも感じられず
その12月も今年の気温は暖かくX'masがそろそろと、いう風にはとても思えない今日この頃です。

でも、バイク乗りにはシーズンオフとなる真冬が間もなく訪れるのは間違いない事ですので
私は、この暖かい内に予てより計画しておりましたCL72のアレンジの準備を始めました。
上の画像
本体より、一先ずエンジンをチェーンブロックで吊り下げ定盤に下ろしたところです。
そして上の画像、フレームから各パーツを取り外し丸裸になったところです。

上の2枚の画像にありますチェーンブロックですが実は昭和30年代初め頃の今や
アンティーク物のツールです。

それが下の画像です。
一応、250kgまで吊れると表示はあるのですが内部のギアが少々擦り減ってきてるようで
ラチェット機能が効かず、あまり重いモノ(100㎏以上)を吊りますとガチャガチャとギアが滑り、少し上がっても下に落ちるという大変危なっかしいシロモノです。

そんな危ない器具を「なぜ?」と思われるかも分かりませんが、実はこのチェーンブロック、
私の父が昔、東洋紡績の下請けの町工場を営んでおりまして、私が小学生の時によく、
このチェーンブロックにぶら下がったりして遊んでいた思い出もあり、父が亡くなって以来
捨てるに捨てられず、私のガレージで復活したという次第です。

まぁ今のところCB750のエンジン(約60~70kg)をひとりで下す際、なんとか吊れました。

実際、これ以上の重さのエンジン等はないと思いますので、ひとりでの作業の時は他にも
いろいろ使え、たいへん役立っております。

まぁそんな事で、ここまで準備しておきますと、それこそ「今日はメッチャ寒いやん!」とバイクに
乗るのが億劫になる日、チョコッとづつ作業に”やる気”が出て前進します。

さて、ここでこのCLを「どう、アレンジするのか!?」ですが

あまり先に全容をお話ししてしまいますと、仕上がった時に想像と現車のギャップに
「え~!違うやん!」とか、期待外れになっても拙いですのでちょっと遠慮しときます。

ただ、アレンジの進行具合は随時、このブログでアップして参りますので・・・

そもそもアレンジの前にどうしても、このCLの修理しておかなければならない事が
ありましたので、ここは「ついでに!」となり丸裸の状態になりました。

では、その修理箇所ですが
それは、XSの時にも感じた事と同様です。

話しは少し戻りますが要は、XSの不具合の真の原因ですが、最終的に根っこの原因は
未だ分からない状態です。

ただ、私が思いますのは下手人(犯人)は私自身!
もっと言い換えれば「私のメンテナンス不足」あるいは「ケア不足」とでも言えると思います。

それはどういうことか?

この事に関わることは、当サイトのProfile、Impressionの中にも書いておりますように
「旧車は乗ってあげないとダダをこねる!」
この一言につきます。

要するにXSにおいてもですが、XSを始めて手に入れたのが今から約17,8年前です。
そこからレストアをしていった訳ですが、その当時に今回の問題のキャブを新品状態で手に入れ
装着し、そして電気系の不具合では”フルトランジスタ”に変え外装もやり直し・・・

などなど、レストアが完成して車検を通し、完璧にいい状態になって楽しく走っておりました。
レストア後、約4000km越えの走行で車検が切れて乗れなくなりました。

たまにエンジンを掛けたりしながらできる限りコンディションを維持してきましたが、
やはり限界はあります。

そこに、私の事情でアメリカでの仕事やら、また東京での仕事やらで家を空ける期間も
けっこうあり、久しぶりにバイクに乗りたいと思う時など、サッと乗れるバイクに気持ちも揺れ
そこで、たまたま手に入れられた「DUCATI MH900e」が暫くは圧倒的に月ヶ瀬バイクの
御用達になってしまってました。

まぁ、それはそれで楽しかったのですが、置き忘れた代償のツケが一気に今回の
この時に廻ってきました。

それが、今回のXSのキャブ内部の経年劣化、特にバタフライバルブの軸の小さなシールや
各ジェット類、フロートの腐食などなど・・・

また、トランジスタにおいても個体差はありますが同じく経年による誤作動もあるとの事。
こちらは幸い問題はなかったのですが・・・

と言うように同様の各パーツの経年劣化は今回のCLでも発生したわけです。

このCL!
実は私と次男が旧車で楽しく走り回っておりました折、長女が「私もバイク乗りたい!」
それも「旧車が欲しい!」となりました。

しかし、自転車以外乗ったことのない娘にいきなり自動二輪、それも旧車では・・・!?

そこで「クラッチ付の原チャで暫く練習しろ!」となり、娘はYAMAHAのYB50というスポーツタイプの
バイクを購入し、しばらくそれで遊んでおりました。

しかし、そろそろちゃんとした?旧車を探さなくては・・・

「娘が乗れる、且つそれなりのアテンションも必要。そして娘の予算も・・・」と条件が厳しい中で
となると「オッ!CL72がエエのでは・・・」となり、娘にそのCLの写真を見せると
「可愛い!乗りたい」で決定しました!

そして、たまたま”いい出物”がオークションで見つけられたという次第です。
ここでYB50は購入価格とほぼ同額で手放しCLへの道へとなる訳です。

このCLも、やはり手に入れてから15年以上は経っております。

娘の場合は本体購入の予算しかなく、レストアなどに掛ける費用はゼロですから、
その中でできる事は限られてました。

それでも購入した時の程度は悪くなく、全バラにして基本はレストアと同じ工程を踏んで
組み直ししました。

その間、娘はバイクの中型免許取得中でしたが組み上がった頃、目出たく免許取得!

そして、組み上がったバイクに乗って次男も同伴の親子で近場ツーリングを楽しむ事が
できた、なかなかの家族の絆を作ってくれた物語のあるバイクです。

それが娘の結婚、出産と同時に、このCLは私が買い取って止む無く所有する羽目に!

それからはXSと同じ、ただガレージで眠る日々が続きます。

その間、CLに病魔がジワジワっと迫っているのに私は何も気づかず、毎週のように
ドゥカと戯れておりました。

そして、今年の夏場!

ガレージで眠っているはずのCLのエンジンの下辺りの床にオイル溜まりが、けっこう広範囲に
拡がっておりました。

それも突然で、ちょっとビックリです。

話しは更にそれますが、旧車の普段の保管状態ではエンジンオイルはポタポタレベルで
けっこう漏れる事が”旧車の常識”と言われております。

それも人によっては、「漏れるのはオイルがちゃんと入ってる証拠や!」と笑い話で語られてます。
特に英車や1960年以前の”本物の旧車”には、確かにその傾向は見受けられます。

しかし旧車と言えども、程度にもよりますが、やはりオイルが漏れているというのは、けっして
気持ちが良いものではありません。
私は、やはり直せるものであれば直してあげるべきと考えます。

話しを戻します。

そこで、当CLです。
慌てて、いろいろ調べますと、殆どがエンジンのオイルシール周りからの漏れで、これも
経年劣化によるものと判明!

以上がCLのエンジンの分解修理を行わなければならない事情です。

ところが、CLのエンジン関係のオイルシールも最近はHONDAからも欠品が多く、「どこまで
手に入るか!?」と心配しておりましたら案の定、最も無くてはならないシールが欠品でした。

となると、あとはネットでリプロ品を探すしかなく、幸いそのシールは手配できましたが・・・
下の画像の右側はHONDA純正、左はCL購入時、車体に付属してたリプロのガスケットキット
 

下の画像
右はシール類を特定するパーツリスト。

レストアにおけるパーツリストはプラモデルを組立てする時の説明書のように、非常に重要な
モノで特に旧車ではお宝書物です。

左が一応、日本製であるがネットで購入した胆のオイルシール
と、いうことで
今の段階では一応、準備万端というところです。

以後はまた、上述しましたようにブログでアップしていきます。

それではまた!


2015年12月14日月曜日

『Bike in the sky』#12 XS(ペケエス)完全復調!!

こんにちは。

T‐PADDOCK630タツミです。

早速、XS復調のインプレッションです。
(この『Bike in the sky』#12をお読み頂くには、前話がありますので『Bike in the sky』の
#4、#6、#11を先にお読み頂くと話は繋がると思います。)

さて、修理後の退院翌日、そして先週12日土曜、13日日曜の2週にかけての中距離走行テスト、
全3日で合計約400kmでの結果です。

結論から申せば、完璧に復調しました。
復調度をパーセントで言えば95%といったところでしょうか!?

では「残りの5%は何なの?」と思われると思いますが・・・

それはT‐PADDOCK630の私の考え方です。
サイトのプロフィールにも書いておりますが、「バイクのビジュアル的な見た目は綺麗でも
性能的に今一つ・・・」と言うのは、やはり乗っていても楽しくない。

できる限りは「当時の性能に戻す」を念頭に手を掛けてきました。
と言いますように乗り物の胆であるエンジンに低速から中速、高速域と全域に安定感が
求められます。

その中でも、街乗りで最も重要視されるのが”アイドリング”の安定度です。
その回転数もバイクにもよりますが、極力低いところ!
更に旧車の苦手な夏場でも、或いは混合気が薄くなる極寒の冬場でも・・・

理想はCB750K0で900rpm/m。XSで1000rpm/mぐらいで数分の信号待ちでも
アクセルグリップから手を離した状態でもエンジンが止まらず安定していることです。

乗ってましてバイクが楽しくなる”影の功労者”とでも言いましょうか、アイドリングが安定するのは
それも理想の低回転で・・・
ほんとうにエンジンが調子が良くないと、なかなか”こう”はいきません。

そこで、その5%の不満になる訳ですが、信号待ちのXSのアイドル時のことです。

信号で停車してから10秒、20秒と「ドッドッドッ・・」けっこうエエ感じで1250rpm/mで
安定していると思いきや、突然「プスッ・・・」でエンジンストップ!

慌てて、キックを踏むも一回ではエンジンがかからず、4,5回踏んでやっと始動!

また、もっと焦るのが数分の信号待ちでも、いい調子でアイドル状態が続いていて
前の信号が”青”になって、「さぁ、発進!」とチェンジペダルを1速に踏み込んだ途端、
「プスッ・・・」でストップ!

さぁ、後続の車はクラクションを鳴らしたり、空ぶかしで煽られたりと
とにかく”焦る、あせる、アセル!”です。

なんとかバイクを道路の左端に押して寄せ、キックを数回ふんでやっとエンジン始動。
という有様で。
ひと呼んで「恐怖の信号待ち」

この初期型XS!
この現象は事実かどうか分かりませんが、よく言われておりますのが「圧縮比(ピストンが一番上に
来ている時の燃焼室容積とピストンが一番下にある時のシリンダー容積との比率)が高いから
アイドリングが低いとピストンが上に上がって来る時、圧縮圧力に負けてピストンが上がり切れずにエンジンが止まる」などと言われてます。

確かに一理あると思いますが、真実のほどは・・・・です。

ただ、思うにこのXSも生産年式が1970年です。
今から、45年前です。

当時の新車状態であれば、すべての構成パーツや各部の機能などが完璧にマッチングしてて
先ほどの突然エンストなんて現象は考え難いと思われます。

しかし、45年も経た現在に当時の新車状態を求めるのは、やはり少々無理があるかもしれません。

よって、低回転のアイドル状態で数分の信号待ちを耐えられるか!?
この命題に取り掛かるべく、スロットル調整用のミニドライバーをすぐ取り出せるようにジャケット
のポケットに忍ばせながら走行テストを実施しました。
上の画像がその様子。

山之内さんにてキャブ内部のジェット類やフロートなどなど、ほとんどの部品は全く問題ないと
いうモノを除き90%以上は交換してもらい且つ、セッティングまで行ってもらいましたので

ここから”触る”というのは、なかなか勇気がいることです。

というのも、このXSのキャブはほとんどの方が「メッチャ、デリケートやから・・・」と言われます。
それ故、ここは慎重にとの思いからです。

このキャブの左右の同調も4連キャブ同調ツールの”バキュームゲージ”が使えれば良いのですが、(下の画像が4連キャブ同調を行う時のバキュームゲージ)
そのバキュームの取り出し口がない為、組立時に先ず、マフラーからの排圧をマフラーの排気口に手をあてて、勘でスロットル調整しながら左右の排圧を合わせます。

そこから回転数を上げたり下げたりする時は、左右のスロットルスクリューの回す度数は同一でなければなりません。

以上のような事を頭に入れてのテスト&アイドリングベストポイント探し&セット走行です。

またしても、ダラダラと長く講釈が続きましたが
結論から、1350rpm/mの理想より350rpmも高くなりましたが一応、ドッ、ドッ、ドッの重低音の
心地よい回転域でエンジンも信号待ちで止まる事もなくなり(まだゼロではないですが・・・)
ほぼほぼ、完了というところです。
上の画像は先週の12日の土曜の月ヶ瀬の様子です。
あいにくの前日からの雨の影響で東大阪から路面が湿り気味。奈良市内を抜けて月ヶ瀬までの
峠道は完全にウェットコンディション!
案の定、いつもの月ヶ瀬信者の走り屋膝擦り組はゼロ!
月ヶ瀬に来る時、到着手前で”月ヶ瀬信者”命名者のHさんと行き違いになったぐらいで着けば
私だけでした。
月ヶ瀬の橋をバックに完全復調の記念撮影。
と、ちょっと普段の月ヶ瀬の賑わいとは違う趣に浸っていたところに下の画像のクルマ!

なんと、発売されて間もない今、自動車業界でノリノリのマツダのロードスターじゃありませんか!?
今、マツダ車は「魂動(こどう)」というデザインテーマで生命観溢れる野生動物の躍動感を
表現しているそうです。

特に最近のマツダ車は顔もいいのですが、私はバックの処理がシンプルで「うまいな!」と
感じておりました。
なので、斜めバックスタイルで撮らせていただきました。

確かに私も『Bike in the sky』で「最近のクルマはどこも同じ様な形で面白くない」的な事を
記事にしました。
しかし、最近のマツダ車は国産の中でも”デザインから入る”と言う点で唯一、共感できる
メーカーと思います。

現実にマツダのデザイン担当役員?さんはビジネス雑誌のインタビューにも
「最近のクルマにないロングノーズにして、カッコ良さを追求するとともにドライビングシートに
座った時のフット周りのゆとりにも気を使って乗る楽しさを感じて頂きたい。」と
コメントされております。真にマツダのキャッチコピー『Be a driver.』です。

そこで、月ヶ瀬にお越しになりました画像のロードスター! 
マツダの今のテーマカラーのワインレッド?のロードスターの所有者は我々と同じ月ヶ瀬信者の
奈良在住、Yさん!

「今日は雨の後なので慣らしがてらこのロードスターできた。」と仰ってました。
納車3日目のクルマだそうです。

そのYさん!
実は下の画像のスーパーバイクを、ついこの間までお持ちで、今はDUCATIに乗ったはります。


このバイク、イタリアの「bimota(ビモータ)]という元々、空調設備会社で3人の協同創業者の内のバイク好きの一人の発案で始まった言わば「バックヤードビルダー」の成功者です。

そのbimotaの「Tesi(テージ)」という車種。
毎回、新車を出しても世界で数台という少量生産車。
故に価格も○百万という高級バイクです。

足回りを観る限り、一瞬「どっちが前?」と思わず見惚れてしまうバイクです。
個人的には、このような”アテンション”の高いバイクは旧車とは違う視点でけっこう好きなバイクです。

と、今回もまた取り留めのない記事になってしまい「お前はいったい何が好きやねん?」と
言われそうですので、この辺りでやめておきます。

では!

『Bike in the sky』#11 あのペケエスが帰ってきたぜ・・・

こんにちは。

T‐PADDOCK630のタツミです。

はい!我が家のXS(ペケエス)が帰ってきてくれました。
と言うより退院したと言う方が正しいです。

11月14日、#6の入院した記事からおおよそ、ひと月ほどの入院でしたが
実は入院中、一度外泊許可がおりました。

それは、入院先の「凄腕バイク屋」のオヤジとXSの病状についていろいろ治療方針について
検討してました.
それまでトランジスター本体を交換したりコイルを変えてみたりと、いろいろ試した結果
4000rpm以上では強引に走らせる事は可能だがアイドリングが全く効かずで3000rpm以下では
片排になる事から、やはり最終的に「キャブだろう!?」となり、更に「スロー系のジェットが
怪しい!」との診断に行き着きました。

そこで、そのキャブについての治療方針は何通りかの案が出ました。
①現状のキャブを専門の業者に出してOH(オーバーホール)。
②スロージェットの番手を変える(上げるか、下げるか)
③凄腕バイク屋のスドコ(アメリカミクニ)製に換装。
④まったく別発想で吸気系チューンナップとしてFCRキャブを軸に換装・・・などなどです。

で、私はこの初期型XSの振動から考えて、「まず120km/h以上でガンガン走ることは
ないだろう」と思いました。
と言いますのも、この初期型XSの振動はメインスタンドを立ててエンジンをかけ
アクセルグリップを大きく一捻りすると「ドド~ン!!」と豪快な音と共にメインスタンドの位置が
後に20~30cm車体ごと「グッグッ・・・」と簡単にズレてしまうほど激しいモノなのです。

実際、100km/h辺りでハンドルを握っている手が痺れてくるほどの振動です。
しかし、中低速は当時のバーチカル空冷ツイン独特の”ドコドコ感”が気持ち良く、と言って
当時のW1ほどの走りのモッチャリ感ではありません。

やはり多少、XSのOHCに対してW1のOHVの影響なのかも・・・それと、このSOLEXキャブ
本来のポテンシャルがスコぶるレスポンスが良いからではと思います。

そのような理由から上記の①の策を講じようと、入院していたXSを再度トランポにて
退院させました。
そして、上のキャブを取り外した画像です。
ここで関西では有名な”山之内キャブレター”さんにOHをお願いしました。

山之内さんには以前にもCB750K0の4連キャブのOHでお世話になっており、その際の
K0のエンジンの安定感など、復活具合は身をもって体感してましたので信頼して出せました。

それから約一週間、OHからキャブが戻ってきました。

山之内さんから取付時の注意とセッティングのポイントなどを聞いておりましたので
そのポイントなどに従い取付、セッティングは完璧に行えたと・・・

さぁ、エンジンの始動です。

キーはオフのままキックアームを数回踏み下ろし、シリンダー内に少し混合気を吸込ませます。

次にピストンの上死点を探る感じでキックアームを軽くコンコンと蹴り上死点を見つけます。

そして、キーをオン!ニュートラルランプが点灯。

チョークを引き

左足はキック時に踏ん張れるようステップに土踏まずをフィットさせ

右足をキックアームにのせ

左足を軸にして腰を浮かせ

全体重をキックアームにのせ、一気に踏み下ろします。

ドド~ン、ドド~ン!!

と豪快な排気音がトライアンフのマフラーからガレージに響きわたる・・・

はずでしたが・・・

エンジンは一発でかかったのですが・・・悪夢です。

また、以前と同じ片側のマフラーから「パパ~ン、パンパン!!!」と火を噴きながらの
爆発音です。
それも、今度は右のマフラーからです。

「え~!なんでやねん!」の言葉しか出ない状態で、緊急の電話をOHした山之内さんに
掛けました。
すると、山之内さんも「あり得ない!」となり取付過程などなども説明して
「分かりました。再度しらべます。」と結局キャブだけを再度、山之内さんに預けることになりました。

ふつう、バイク屋さんでも専門業者さんでも、まず「変なことしませんでしたか?」と
素人扱いで我々が故障の原因と疑われます。
しかし、山之内さんは「すみませんでした。調べます。」と自身に「非がなかったか!?」と
いうところから入られます。

そこも私にとって信頼がおけるところかもしれません。

そして山之内さんから、「同型の使えるキャブがありますので、そのキャブでエンジンがかかるか
先にテストしてもらえますか?」と願ってもない申し出を頂きました。

そのような事情でXSは再度「凄腕バイク屋」に入院となり、お借りしたキャブを凄腕バイク屋で
装着。すると・・・エンジンはかかり、当初はちょっとバラついておりましたが、その内アイドリングも安定し、
やはり元のキャブの不具合と結論づけるに至りました。

その結果を山之内さんにもお伝えしたところ、山之内さんの方でも原因を掴んでいただいてました。
肝心の原因は、”弘法も筆の誤り”が如く、右キャブのスロージェットの僅かな加工ミスとの事でした。

次回の再OH後のキャブの装着は入院したバイク屋さんと山之内さん、私と三者そろった中で
となりました。

そして数日後の12月5日土曜午後4時!

全員が集まり、綺麗になったSOLEX ダイアフラム負圧式SUキャブの装着の時が訪れる。

30分ほどで装着完了。

さぁ、こんどこそ!
「ちゃんとかかってよ!」と私は心の中で祈る想い!

キックを、腰を入れて、一気に踏み下ろす。

ドド~ン! ドコドコ、 ドド~ン! ドッドッド! ドドドド! ドド~ン・・・
と、ちょっと落ち着きがないかかり方。

しかし、今回はキャブ専門の山之内さんも同席。

早速、山之内さんは左右のキャブのセッティングに入られ、まずスロットルスクリューで
アイドリングを安定させ、パイロット(エアー)スクリューで左右とも一番回転が上がる
ベストポイントを探るところで、少々手こずられて様子。

実はこのXSのSUキャブ!
パイロットスクリューのポイントが普通のキャブであれば先ず、スクリューを右に締め込んで
一旦全閉状態にして、そこから次は逆に戻すように1回~1回半ぐらい左に回した位置で
エンジンをかけ、そこから右に1/4回転づつ徐々に回しエアーを遮断させる様にして回転の上がるところを
探り、上がらなければ元の位置にスクリューを戻し、そこから次は左に同様に1/4回転づつ
徐々に回して再び回転の上がるところを探ります。

ここで普通は左右、多少の差はあっても、だいたいエアーを多くしても全閉から2~2回転半、
エアーを絞り込んでも1回転の辺りでベストポイントは見つかります。

ところが、XSの初期型は全閉から1/2回転が最初からベストポイントという異口同音の声を
耳にします。

この当該XSも同様ですが、左キャブはほぼ1/2でベストポイント!問題は右です。
山之内さんも手こずられてるように全閉にしても、また3回転以上戻してもベストポイントは
見つからず、その中でも全閉から1/4ぐらいのところで一旦落ち着かせ、様子を見ることに・・・

そこで、「凄腕バイク屋」のオヤジの登場!
「左右のプラグを新品に替えろ!」の一言!

今回の修理セッションの間、ほとんど一言も発していなかったオヤジが「プラグ変えろ!」
で初めての修理参加!

このオヤジさんは上述のコイル変えたりとかの際も、づっと修理の様子を見ながら、例えば
エンジンを再度かける時、キックを踏んで踏み下ろした辺りで「シュパッ・・」と強烈なケッチン
(エンジンがかからずキックアームが跳ね返ってくること!昔は足首が捻挫したり、骨折したり、
かかとやくるぶしの肉をエグッたりとけっして舐めてはいけない現象です。)がきた様子を観て、
「点火時期をちょっと遅らせろ!」と指示。

最初、円周360°で目分量約5°!そこから少しづつ戻し最終、1~2°時計と逆回りの位置で
落ち着く。

と言うように、このオヤジさんは故障の要因を絞り込む為にピンポイントで絞って行くのではなく
並行して故障の要因を探っていくという、経験値に裏付けされた技術的な勘がなかなかです。

そして、エンジンを再始動!

キック一発で「ドド~ン!ドド~ン!」

そして、「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ・・・」と、やっと冷静さを取り戻したXS!

ここからアイドル状態が5分過ぎ、7分を過ぎ、10分経過まで1250rpm/mでピタッと針が止まってるかのように安定しました。

「まぁ、オッケーやろ!?」とバイク屋のオヤジ。
「ふむふむ!」と山之内さん。

ここでキャブにエアフィルターを着けて、近くを試乗!
軽く1kmぐらいだが特に問題なし。

という事で完全修理完了!所要時間約1時間少々!
山之内さん、凄腕バイク屋一同さん、お疲れ様でした。

で、下の退院した時の様子。
画像、左のトライアンフは以前、XSが入院した時に間もなく退院しますと書きましたが
「凄腕バイク屋」が居心地が良いのか、まだ家族のお迎えが無いままでした。
なぜ?なのか・・・疑問です。
そして、いよいよ退院!
この「凄腕バイク屋」から帰路は約20km。
この20kmが故障が直ったかどうかの、ひとつの壁で何回も20km手前でアウトになってました。

なので、一切のストレスもなく20kmが越えられるか・・・ドキドキで帰路につきました。

道中、けっこう信号待ちもありましたが停車時、アイドリングも1250rpm/mでピタッと安定。
そして、ストレートの中央環状線!
前方がクリアな状態!
後方の覆面、白バイを気に掛けながらトップギヤ4000rpm/mで一気に○○km/h!

まったくストレスなしに吹け上がり、気分上々(ちょっと古い表現ですが・・・)

そして、マイガレージまであと1km。
問題なし。
そして帰着しました。

早速、凄腕バイク屋さん、山之内さんにお礼の電話をかけました。
ほんとうにありがとうございました。

さぁ、明日はいつもの月ヶ瀬~針テラス~柳生の140㎞中距離テスト。

このインプレッションは次回で!

今回は、たかが「キャブの修理の様子を・・・」と思って記事にしましたが、ちょっと長文に
なりすぎました。
すみません。今後はもう少し短めに簡潔にお伝えしたいと思います。

では!

2015年12月7日月曜日

『Bike in the sky』#10 寒い寒い冬場は旧車にとって・・・

こんにちは。

T‐PADDOCK630のタツミです。

『Bike in the sky』のコラム風記事も早、10回目となります。
10回目の節目ということで、『Bike in the sky』のタイトルですが最近、新たに当サイトに
お越し頂いている方の為に再度、その謂れを先にご紹介します。

昔からの喩で「役に立たないこと」や「実現できそうにない計画」などの事を「絵に描いた餅」
という風に語られております。

それを英訳しますと『Pie in the sky 』と表現され、その「Pie」を「Bike」に替えてバイクに関わる
「役に立たない話し」の絵空事として『Bike in the sky』のタイトルとさせて頂いた訳です。

で、その10回目の「絵空事」ですが・・・
これまた毎度の月ヶ瀬詣ででのことで申し訳ありません。

しかし、毎度の月ヶ瀬詣で!
なかなか止(や)められません。

と言うのも5日の土曜の午前9時半頃、月ヶ瀬は冬本番の訪れを感じさせる寒い寒い朝でした。

いつもの月ヶ瀬信者のバイカーとウダウダ談義を重ねておりましたところに下の画像の
おもいっきりの四輪の旧車が、官能的なサウンドを奏でながらやってきました。
おおよその年式は1958年から1960年までの英国オースチンヒーリー(ヒーレーとも)スプライト。
そのMK-1と思われる、2シーターのライトウェイト、オープンスポーツカーです。

車重700kg前後。
通称、日本では当時「カニ目のスポーツカー」、英国では「カエルの目」、米国では「虫の目」という
愛称で親しまれたのを記憶しております。

このオースチンの所有者は奈良寄り京都精華町在住のF氏。
このクルマ以外にSUPER 7(6?)も所有されており、寒い月ヶ瀬で30分ほど楽しい旧車談義に
花が咲きがました。

普段、私は旧車のバイクで月ヶ瀬に来て、月ヶ瀬信者(この月ヶ瀬信者という言葉は同様に毎週
月ヶ瀬に来られる奈良在住のスキンヘッドが艶っぽいHさんが上手く表現されF・Bookの挨拶に
使われてます)の皆さんと過ごしているのですが、たまに今回のような四輪の旧車の方とも
触れ合えるのが楽しみの一つでもあります。

先週は1967年式のVOLVO1800SのKさんともお話しができ、2週続けて良いモノを
魅せて頂き、「やはり月ヶ瀬は止めれんなぁ!?」って感じで楽しんでおります。

で、今回のオースチン!

このコクピット!堪りません!
特にステアリング。当時物を見つけて換装されたとの事!
そして、インパネ周りと計器類!今の時代には絶対出せない色気があります。

そして下のエンジンルーム内
Fさんといろいろ話してまして「エンジンとかのパーツはどうしたはるんですか?」とお尋ねすると
「いやいや!こいつのエンジン、実は・・・・」と言われてエンジンフードを開けてもらってびっくり!

本来このオースチンヒーリーのエンジンはマニアの方はよくご存じと思いますが
旧型ミニのモーリスと同系の1000cc(厳密には940㏄)を搭載しておりまして相当、相性が
良くないと「壊れる」とか「すぐオイルが上がる」とか当時(1960年後半)子供でありましたが、
よく耳にしました。

その記憶で、お尋ねしたのですが・・・
で、Fさんの「実は・・・」が上の画像です。

なんと!NISSANのB20後期のサニトラのエンジン。
そして、当時このエンジンは1980年以降でOHVでありながらチューニングパーツを多数配し
レース用にもとチューンナップされるほどのポテンシャルを有するA型を搭載しておられました。

「どうりでエエ音、するやん!」と納得した次第です。

実は私の次男も約10年前、このA型搭載のサニトラを所有しておりまして何度かちょっと借りて
私の奥さんを横に乗せ 「ねんで、こんなトラック乗って買い物行かなあかんの!?」と
怒られながら遊んでおりました。

その時の記憶として、「けっこう走るやん!」ってのが印象でしたが、倅のサニトラは2連の
SOLEXが故ではと思います。

このオースチンのFさんも「ウェーバーかソレックスに替えたいんです。」と仰ってましたが
私は「パワーとか速さを求めないのであれば絶対シングルでエエですよ!」と、ちょっと
お節介な事を申してしまいました。

それは特に古い乗り物であれば、エンジンの調子を維持する事やその調子のセッティングも
普通の方であれば圧倒的にシングルキャブの方が容易く、まずストレスがなくなります。
まぁ、あとは乗られる方が何を求められるかで変わりますが・・・

話しは逸れましたが、このオースチンのエンジンはFさんの前オーナーさんがA型に
載せ替えられたとの事で、一番苦労されたのがミッションハウジング後方とプロペラシャフト
の接続部のシールだそうですが、でもちゃんと走るようにされたのは「実にアッパレ!」の
一言につきます。

ほんまにカッコ良かったです。
ありがとうございました。

てなことでタイトルの冬場は旧車にとって「どやねん!」ですが、

Fさんとも話してましたが、車、バイクを問わず、絶対とは言いませんが、やはりエンジンの
為には夏の暑い外気より冬場の寒いくらいの方が「調子はいいですね!」となりました。

簡単に言えば特に空冷エンジンですがオーバーヒート気味になってダレてくるってことです。

また、それとは別にオープンカーはこちらも夏場より冬場です。

春先や秋は確かにいいのですが冬場は、ちょっと欧米のエンスーっぽく中綿入りの厚手の
ハリスツィードのジャケットやガンクラブチェックのジャケット、そして頭は同チェックの耳も覆える
ハンティングキャップで更に手には、これも厚手のベージュのセーム皮のグローブなどなど・・・
オシャレにきめて乗るのも、なかなか非日常的で素敵な休日を過ごせそうですやん!?

と、こんなことに憧れている私は古いバイクで、この冬場を「ちゃんと走ってよ!」と願いながら
また、冬場は齢がいくと冷えてスグにオシッコにも行きたくなり、とてもオシャレとは縁遠く
月ヶ瀬詣でを楽しんで?おります。

今回の『Bkie in the sky』 お役に立ちましたでしょうか?

では!