コロナ禍のさ中、T-PADDOCK630では久々に貯蔵車?のバイクをお求めに来られました。
そのご縁を頂いたバイクは・・・
1973年のHONDA Nauty DAX(ノーティ・ダックス) CY50です。
引き取っていただいて早速、その方のガレージにての画像を送って頂きました。
T-PADDOCK630のバイクは筆者が体力的にも限界が近い事から台数を減らす為に全て売り物としております。
本来なら「オークション」に掛ければ入札制度でそれなりの価格では早々に“かたづく”わけですが
ここまでT-PADDOCK630で大事に動態保存をしていたモノを“かたづく”的に台数を減らすというのには
筆者としましては非常に抵抗があります。
そこには筆者自身の青春の思い出や、あるいは筆者の子供たちの思い出なども一緒に“プライスレス”として乗っかてます。
上の画像のNauty自身は発売から47年の時を経ています。
その間、T-PADDOCK630に来る前の所有者は筆者も良く知る人物でBSAのスピットファイヤーに思いっきり情熱を
捧げるバイカーでした。
そこから、このNautyを筆者長男が東生駒の前自宅から美容師学校に通う通学バイクとして拙宅に来たのが
今から23年前です。
Nautyは、たかが原チャですがそこには数々のドラマもあります。
それゆえ、T-PADDOCK630のバイクは原チャであっても絶対、愛情をもって乗って頂ける方にしか
お譲りしない拘りがあるのです。
その拘りを理解してくれたご縁はひょんなことからでした。
その出会いが・・・
先週の土曜日!
バイカーはけっこういたのですが月ヶ瀬信者はほぼゼロ!
しかし、携帯を見ると月ヶ瀬レジェンドの中川氏より電話が入っている!
早速、コールバックをすると月ヶ瀬近くの「カフェセブンにイドちゃんとおるんでおいでや!」と・・・
筆者は10分ほどでカフェセブンに向かいそこで中川氏、月ヶ瀬ルーキーのイドちゃんこと井戸ノ上君とジョイン!
その時のカフェセブンの駐車場での写真が上の画像です!
(イドちゃんのカメラワークによる画像です)
この日の中川氏は上の画像手前のご自身でレストアされたカスタムカブで!
イドちゃんは真ん中のブルーのカスタムカブで筆者は、この手のカスタム達に違和感なく交わるには・・・
(イドちゃん提供画像)
CL77の“なんちゃってカリフォルニアカスタム”しかないだろう!でやってきました。
ここではカスタム談議で思いっきり話が盛り上がり時間がアッと言う間に過ぎ去っていきました。
そんな中で筆者の現在進行形のMonkeyの話しから皆さんは次のカスタム対象のバイクについていろいろ出てきます。
その時、イドちゃんから・・・
「DAXのカスタム製作にかかりはじめた・・・」という何気ない会話から「Nauty DAXも欲しい・・・」とかの
お互いの会話の内容がまったく掴みどころないもので・・・
筆者は「Nauty DAXやったらうちにあるやん!」
イドちゃん「でも売ってないでしょ!?」
筆者「いやいや、ぜんぜん売るよ!」(へんな日本語)
イドちゃん「ほんまですかぁ!?なんぼですの?」
筆者「なんぼでもエエよ!いくらやったら買う?」
イドちゃん「いや~、そんなん僕の方から言えませんわ!」
筆者「そらそうやな!今、相場で言えばたぶん〇万~〇万ちゃうか!」
イドちゃん、間髪入れず「じゃあ〇万で・・・」
と、即決で商談成立!
売買価格はさておき、自身で今欲しいモノのジャンルやそれに見合うモノの自身のコスト意識!
若いのにブレないところが筆者の「譲ってもいい!」と思えたところかもです!
そして、戻ってから引取り日を決めると・・・
イドちゃんの叔父さんが「T-PADDOCK630ガレージに行きたい・・・」となったそうであくる日の日曜になりました。
日曜日の午後からNautyの引取りもあったのですが、イドちゃんの叔父さんはえらく旧車がお気に入り!
よってNauty引取りのミッションはそっちのけで旧車談議に花が咲きます。
叔父さんは筆者より8つほどお若いのですが、なぜか筆者と世代が一緒かと思うほど当時の話しがシンクロします。
T-PADDOCK630ガレージのいたる所をつぶさに見て頂き感動?と共にお褒めを頂きました。
約2時間ほどでお帰りになられましたがNauty引取り関してはものの数10分ほどでした。
この叔父さん、旧車好きもあってか筆者は「バイク屋さんかな」と見間違うほどNautyの積み込みや
積んでからのロープ(タイダウン)のバイクに掛ける位置など非常に慣れた手つきでした。
(ようするに「おぬし、ただ者ではないな!」と言える方です)
Nautyを積み終わってさらにノーマルパーツやスペアエンジンもお渡しして終了!
冒頭にも記しましたが、たかが原チャでもやはり愛着のあるバイクがガレージから去っていくのは寂しいモノです。
「次のご主人様のところでも可愛がってもらえよ!」と心の奥底では少し“センチ”になってました。
そしてセンチになっている暇はありません。
早々に仕掛かっているMonkey Z50Zを早く仕上げなくてなりません。
前号ではエンジンの右側クランクケースカバーの仕上げをどうするか!?で終わりました。
結局、全体のヤレ具合に合わせてブラストと軽く磨きを掛けることにしました。
その仕上り具合の前にこれも前号の記事の続きでブラストマシンの修復効果は・・・
ブラストマシンの排気口からの砂の吹き出しは洗濯機ホースと排気口周りのコーキングで完璧に遮断できました。
そして、排気の砂はちゃんとブラストマシン下に吐き出されておりました。
各機械などが自身の修理によってキチっと作動する!
こういうこともガレージライフの楽しいところの一つです。
そして、肝心のクランクケースカバーは・・・
50年間の垢はやはりヘビーでした。
ブラストで軽く落としましたが50年間のツケはなかなかです。
そのクランク内は・・・
文字通りカバーとは裏腹にすごく綺麗な状態でホッとしました。
そしてケースカバーの磨きをするのですが、先ほども言いますようにヤレ具合に合わせて・・・
こてこてのピカピカではなく、それなりの鈍いひかり加減!
今回、仕上げ最後の研磨剤は・・・
ツールカンパニーの“ストレート”で販売されているもの使いました。
ここ最近、当ガレージに来られた2福さんに「ダイヤモンド入り研磨剤がエエよ!」と教えて頂いたのを
同じく先日、お越しになったご近所の石原さんにお話したら石原さんも「俺もダイヤモンド入り研磨剤を使てるで!」となり
「加納団地のストレートで売ってるで!」と教えて頂きました。
そのストレートはT-PADDOCK630から10分ほどのところの極近で、早速購入してきました。
そして左側のカバーも磨いてみました。
明らかに右側よりは輝きは上です。
この左右の差は左側の方が製造年が明らかに2,30年は若い、いわゆる材質の差ではなかろうかと思います。
そして少し前後しますが、このMonkeyは昨年の夏場、時速60km/h~70で連続して走っていますと
ちょっと熱ダレっぽい感じでオーバーヒート気味になっておりました。
そこで上の画像のようにエンジンを組み上げる前にシリンダーヘッドのオーバーホールもしてみました。
燃焼室内は0.数ミリぐらいでしょうか!?カーボンがしっかり固着しておりました。
一先ず、そのカーボンを落として・・・
となるとバルブ・フェース面やステム周りも研磨!
こちらは50年分のツケなのか“こってり”でこれ以上の研磨はバルブを閉じた時、燃焼室に隙間ができる恐れも
あり、ほどほどにキレイになったところで止めます。
排気側のバルブの方がカーボンスラッジがこってりです。
さぁ~て、組み上がって快調に月ヶ瀬詣でに向かうことができるのか!?
あと少しで完成です!
って、最近はコロナのお陰?でじっくりバイクと向き合うことができています!
これが、つまり最近よく耳にするライフスタイルの「ニュー・ノーマル」になるのか!?
と、意味不明なことをほざいとります!
ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi