2017年5月25日木曜日

『Bike in the sky』#92 韋駄天モンキーも旧車で・・・

こんにちは。

5月も下旬に入り、いよいよ夏の到来!

バイクの最も楽しい春、今年はなんだか短かったような感じを抱いているのですが
それは筆者だけでしょうか!?

そのわけは、この春の週末に限って雨の日が多く「走れなかった!」ことが一番のような気がします。

しかし、T-PADDOCKでは、その雨の週末の憂さを晴らすようなマシンが・・・
1970年式のHONDAモンキーZ50Z改!

モンキーは市販車1代目が1967年のZ50M。
5インチホイル、前後ショック無しのリジッドタイプで輸出専用モデルとして発売!

そして予想を上回る高評価であったとか。

そこには”VAN jacket"が巻き起こした”アイビー”というファッション・ムーブメントによる影響が
少なからずありレジャーバイクのカテゴリーができたキッカケの時期でもあります。

その2代目は1969年のZ50Aで、ホイルを8インチに変更しフロントフォークにはスプリング内臓のショックで
走行安定性を大幅に改善したモデル。

画像のモンキーは3代目にあたり、2代目のマイナーチェンジモデル!
最も大きなマイナーチェンジはフロントフォークごと簡単に分離できるタイプになり
このZ型になって両手ブレーキからリアブレーキが右足ブレーキになった点です。

その3代目モンキーを・・・
大胆にカフェ風にアレンジ!

そのため先ず一文字ハンドルに!
その一文字を取り付けるにはハンドルポストにあたるトップブリッジを有りモノのパーツで賄ってOkay!

そして、ハンドル位置がグッと低くなった為、シートも薄型に変更。
同時にシート位置を後方にセット!

また・・・
マフラーの見た感じはノーマルですが・・・

実はこのマフラーには当時(1970年頃)、
モンキーのシグナルレース用にエキパイから鉄製のパイプを直管状態でジョイントし
そのパイプエンドに排気効率と反復波?を考慮したインナーチューブを入れたモノなのです。

その効果の確認は当時では実際に走らせ、その後方を追いかけるように着いて行きマフラーから発せられる排気音に
渦巻くようなスクリュー音が出るようにインナーチューブ管の長さを何度も調整します。

そのスクリュー音が出ている時はノーマルより明らかに伸びる走りが味わえます。
現実に3速トップからはノーマル仕様より明らかに伸びてノーマル車をグイグイ引き離していきます。
こんな事を当時を懐かしんで記述しておりますが
1969年から1970年過ぎころ、筆者が高校生の時にちょっとしたモンキーブームがありました。

当時、筆者の悪友たちと先ず3台の2代目モンキーZ50Aを新車で購入!

その3台のモンキーで紀伊半島一周一泊野宿ツーリング等をして遊んだりしてましたら
さらに悪友の連れ、そのまた連れのツレなどで、ドンドン同じモンキーばかりが増え
いつしか行きつけのガソリンスタンドに集まるようになったり・・・

当然、皆のファッションは当時のお決まりのベージュのコッパン(コットンパンツ=綿パン)!
トップスは”BVD"の白のTシャツに赤の”スィングトップ”やマドラスチェックのスィングトップやらで
靴は”コンバース”ではなくVANのコンバースタイプの”ラダー?”と呼んでいたスニーカー!

当然、ヘアースタイルは”アイビーカット”で公然とヘルメットはなし!

まるでアメリカン・グラフティそのもののファッション!

そして、信号待ちで横並びにモンキーが最前列を支配すると、もうそこはサーキットのスタートと同じ雰囲気に・・・
そこで信号が青になるや否や、一斉にスタートを切ります。

その時の速度はMAXで全車60km/hそこそこ!
その時に筆者のモンキーだけが高温のスクリュー音を発しながら他のモンキーを引き離して行ったのを
昨日のように思い出されます。

その結果、皆のモンキーのマフラーチューンをしてあげたのも今から思えば青春の1ページです。
その懐かしい1970年から47年が経ちました。

しかし、このモンキーの走行距離は9937km!
この距離は実走です!

その距離の裏側には筆者の青春も一緒に刻まれて、ちょっと「ウルッ」とします!

当時には現在のようなタケガワ、キタコさんなどのモンキーカスタムパーツを造っているところもなく
全てが手作りのカスタム!

たしかに、カスタムパーツがあるとチューニングも容易ですし、ドレスアップも簡単です。

しかし、自ら道具を片手に「あ~でもない、こ~でもない」とか言いながら仕上げていく楽しさはたいへんですが
今では絶対味わえない時代の背景があったのかもです!

あ~、あの時代にもう一度戻りたいです!(またここで「ウルッ」と涙が出そうに・・・)

とか言いながら今回のオーバーホールではエンジンのキットパーツのお世話になりました。
ピストン&シリンダーキットで75ccにボアアップ!
さらにPC20のキャブレターでひょっとして今まで以上のベストマッチなのでは・・・

早速、組み上がったのでガレージ前で走行テスト!
最初はちょっと不慣れでしたが慣れてきたところでアクセルをグッと捻ると・・・

フロントが軽く持ち上がり・・・オットット・・・お~~ッ!やばいヤバい!
慌ててアクセルを戻し、フロントが地に着いたところで捻り直すと・・・
ググッグィ~っとけっこうな加速感!

思わずニンマリ!

ここまで仕上がると、早くキチッと完成させなくては・・・
あとは燃料コックとちょっとした電装系の修理!
俄然、ファイトが出ます!

古い乗り物をエンジンなど、ちょっと手を入れて甦らせられると気持ちのいいものです!

その古い乗り物のエンジンに手を加えられた乗り物ですこぶるカッコいいクルマが先週の月ヶ瀬に。
前述の3代目モンキーと同年頃のNISSAN フェアレディ!

当時、鮮明に覚えているのが、その日の朝刊を何気にパラパラ捲っていると・・・
いきなり新聞一面にこのフェアレディのマルーンカラーで「240Z登場」?だったかな?

そんなインパクトで目に飛び込んできました!
瞬間、「かっちょええ~!」で新聞に釘付け!

このオーナーさんは発売時期はライブではなかったみたいですが、小っちゃい頃に憧れてたことで
この現車を手に入れられたとか・・・

そして、このZのベースはS30のようでそれに240Zの通称「Gノーズ」と言われる長く伸びた
フロントグリルをご自身で装着。

色も240Zのメッセージカラーのマルーン色!
で、エンジンは「L型2.6ですか?」とお尋ねすると「いや!3リッターです!」と・・・

いや~、なかなかエエもん見せてもらいました!

クルマもバイクも1965年から1970年・・・筆者にとって一番のストライクゾーンです!

たぶん、この年代は国内だけでなく世界的に見ても最も味のある乗り物が存在した年代ではないでしょうか!?

「いやぁ~、旧車ってほんとにいいモノですねぇ!」

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2017年5月18日木曜日

『Bike in the sky』#91 ゼロサムゲームな旧車道?

こんにちは。

先週末も、やはり月ヶ瀬詣で!

土曜日はあいにくの雨で月ヶ瀬詣では中止!
しかし、そのあくる日の日曜は超快晴で月ヶ瀬には毎度の信者ライダーで大賑わい!
当日の筆者は、先週に続きNSU Sport Max改にて!

このNSUを毎週毎週、乗り出すのには理由がありまして・・・
それは、気温と大きく関係しており、夏日の気温では30℃以下!そして、冬場では10℃以上と、
非常に限られた温度幅内での走行がベストなバイクです。

要するに人間と同じく、60歳を超えると夏場は”熱中症”、冬場は”低体温症”になるリスクがあります。

それでも今の時期であれば、NSUは非常に快調に走ってくれます。

よって、夏場の走行期間は梅雨時ともなりますが6月末ぐらいまで。
そして秋口からは9月後半から12月中ごろまで!

ということで出来る限り「乗れる時に乗っておこう・・・」となってるわけです。

まぁ、こういうところも旧車ならではの「語りがあるバイク」ってところでしょうか!?

その「語りが・・・」ってことで、今週には・・・
T-PADDOCKに初めてのサイドカーがお越しです。
1965年のkawasaki500メグロスタミナK2!
500ccの2気筒で36馬力、最高速165km/h、当時の販売価格約30万円!

このK2からW1、W1S、W1SAと変遷を繰り返し、そしてW1RSを最後に1974年12月に終止符を打つことに!
当時の国内のそこには前年、1973年発売同じくKawasakiの750RS Z2の台頭が時代に変化を起こしていたと言えるでしょう!

そのK2に旧ソ連、ウラル製サイドカーを・・・
カー側の材質は鉄製!よって重量は相当なもの!
しかし、この重たいカーを非力ながら低速トルクを武器に迫力満点で引っ張って来られました。

T-PADDOCK前を通る近所のオジちゃん、オバちゃん達は「何が来たん?」と
不可思議な面持ちで・・・ジッと凝視!

一度は乗ってみたい乗り物です!

このウラル社は1941年、旧ソ連軍の指示においてBMWをサイドカーも含め、
完コピで造っていたと言われ今も昔のスタイルで生産中とか!
メグロ側のメーターは当時の白バイのもの!

1960年代前半は白バイにメグロK2を使っていたようで、このメグロで違反車を追っかけることができるとは
いかに当時の乗り物が遅かったか!?

その後、1960年代後半では白バイにホンダのCB450 K0が登場するのも頷けます。
古き良き時代です!

で、そのオーナーさん!
寝屋川市在住の尾〇さんです!
今回は八尾市の赤〇さんのご紹介で「一度は行って観てきたら・・・」と言われておこしです。

尾〇さんは普段にはカワサキのゼファーをZ2仕様で乗っておられるのですが、ほとんどが息子さんが乗っておられるとか!
よって、このK2サイドカーを手放してW1のようなバイクをお探しの様子!

で、T-PADDOCKのW1 Super Specialには興味をもって頂いた感じですが、T-PADDOCKは
下取りなどはお受けしておりません。

どなたか!このK2サイドカーは如何ですか?
ご用命がございましたら、ご連絡ください。

お値段はオーナーさんから、うかがっておりますので相談させて頂きます。
(って、当のW1を買ってもらうための下心、見え見え?)

そして、サイドカーの話しで盛り上がりT-PADDOCKのステッカーもお渡ししてお帰りいただきました。
ありがとうございました。

その残り少なくなった新しいステッカーでは・・・
同日曜の月ヶ瀬で、ご近所の〇縣さんのカワサキKDX125?
左右のサイドカバーに・・・
バイクはだいぶヤレて?いますが、なぜかステッカーが馴染んどります!

ただ、ヤレ感はいいのですが・・・「もうちょっとバイクの手入れをしてやってよ!?」
って苦言を呈したいところですが・・・しかし、人様のバイクゆえ見てるしかないのか!?

と、要らぬお節介に耽っているところで・・・
スーツ姿のビジネスマン!
当日はお休みなのに仕事が気になって営業活動?しているとか・・・ウソ?満点の平〇さん!

その道中でT-PADDOCKに寄って頂きました。

そして、「私の知り合いに巽さんに是非会いたいという人間がいまして・・・」という問い合わせを兼ねてのお越し!

筆者に会いたいとは、「また物好きな奴もいるもんだ!」と思いながらも一先ずお受けすることに・・・

まぁ、そんな話しでコーヒー2杯を飲まれ、足らないステッカーも催促いただいて・・・
さらに組立て中のモンキーのエンジンオイル注入に際して、ドレンボルトも締めて頂いて・・・

ありがとう?ございました?

とか言うてる場合ではないのが、前回のモンキー組立奮闘記の続きです!
まず、「フロントブレーキレバーが取付できない!」は・・・
画像のように、ありものレバーで解消!
このレバーは何んのレバーか?

先ほどの平〇さん、「自転車のレバーですやん!」と一発で見破りよりました!
「おぬし、ただ者ではないなっ!」

そして、別件ですが・・・
ハンドルを一文字にしたことで、ノーマルシートではすこぶるバランスが悪い!
よって、またまたNautyより借用!
お蔭でNautyは画像のように丸裸状態に・・・このNauty、モンキーを組んだあとをどうすんの?
と、T-PADDOCKの仕事はまさに”ゼロサムゲーム”もしくは”モグラたたき”!

ではあるが、とにかく先へ進める為に新たにモンキー用にステーを製作!
ノーマルより100mmほど、後方へ・・・なかなかエエ感じです!

しかし、残りの二つのトラブルは、まだ解消の目処が立たず!

でも、これが「旧車イジリの楽しいところと心得よ!」
って旧車道の達人の声が聞こえてきそうな・・・

ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2017年5月11日木曜日

『Bike in the sky』#90 またまた懲りずに旧車・・・

こんにちは。

GWも終わりバイクに思いを寄せながら、世のライダーもまた仕事を頑張る日々が続きます!

って、筆者は365連休なる身上!
なのでバイクに勤しみながら仕事に思いを寄せる・・・皆さんとは逆のスタンス!

その逆というところから、選ぶバイクも1970年を境にドンドン古い方へ向かっています。

T-PADDOCK630の所有するバイクで最も古い年代のバイクが・・・
GW最後の日の月ヶ瀬に駆りだしたNSU Sport max改!

新旧、250ccレーサーレプリカの競演!
画像左は1990年頃の”新”でもないのですがNSUよりは35歳ほど若い月ヶ瀬信者の浅〇さんのYAMAHA TZR!
当のNSUは推定ですが、年式的に1955年前後。(関連記事は「Bike in the sky」#83

35年の歳月は技術進化で「ここまで違うか!?」と、時代の流れがハッキリわかる年代差です!

そして、新旧を問わずバイクの楽しみで絶対的なものは、やはり「乗って楽しい・・・」が筆頭かと思います。
その「乗って・・・」には人それぞれで、「とにかく早い・・・」や
「マフラーからの排気音が・・・」などなど、どれも理解できることばかりです。

しかし、現役を引退した筆者には上述のこともあるのですが、そこには今一つ物足りなさを感じます。
それが、ここ最近の「手こずる・・・」って感情です!

当然、手こずらない方が良いのですが、筆者の言う「手こずる・・・」は整備不良でエンジンがかからない
などの「手こずる」を指してはいません。

できる限りキチッと整備もし、セッティングなども、できる限りベストを探すなど一通りの努力もして・・・
例えばエンジンの始動時、セル一発で・・・では面白くもなんともです。

それより、前日の晩から「明日の朝は、ちゃんとかかってよォ~!」とドキドキしながら眠りにつく・・・
まるで、小学生が運動会前日の寝る前の高揚感にも似た感情・・・
この感情は、ややもすると寝不足になる事もしばしば!

このNSUは真冬を除けば、エンジンはすこぶる?快調!
では、何が手こずるか!?

先ほどのエンジンの始動です。

単気筒の250ccですが、元々の車両がレース専用で使われていたこともあり、ピストンが超ハイコンプ用の
まるで富士山の形をしたようなヘッドの形状。

さらに、シリンダーヘッドのバルブスプリングが今時のスプリングではなく、バルブと直角に配された
それも極太の超強化スプリング!
このスプリングの脱着は1人では行えない、まさに「手こずる」です!
(上の画像はノーマル車のサービスマニュアル。この図であれば1人で作業はできる?とは思いますが・・・)

当然ながら”セル”なる近代兵器は装備されておらず、伝統的なキックのみの始動方法!
なので、始動時が最も気をつかいます。

何に気をつかうのか!?
それは単気筒、高圧縮で想像される通り、いわゆる”ケッチン”!

”ケッチン”とはキックペダルを踏み下ろしたときに、点火タイミングが合わずピストンが”てっぺん”まで
登りきれない状態で点火することによりピストンが一気に下がる逆回転現象!
よって、キックペダルは逆回転するクランクシャフトを介して跳ね返ってくる非常に危険な現象!

60年代では、このケッチンで足首を骨折する人もおりました。

筆者の経験では1969年に乗ってましたヤマハの初期型DT-1で何度かケッチンを喰らい
右足クルブシの薄い表皮を横にあった木箱で骨が見えるほど、えぐられた痛い思い出があります。

初期型DT-1の点火は自動進角によるものではなく点火タイミングが固定されているモノ!
よって、始動時に点火タイミングに合わせるような強い踏力で一気に踏み込まないと返り討ちに遭うごとく
”ケッチン”の洗礼を受けることになるのです!

NSUの点火はキチッとタイミングも合せているのですが上死点を正確に探ってキックによる踏み込みの
ストロークを大きく取らないとDT-1同様の”ケッチン”を喰らいます。

おかげさまで、このNSUでは左キックという力の入れずらいことも手伝って、一度大きなケッチンに見舞われました。
その際、左足のふくらはぎがステップに当たりお肉を少し削られてしまいました。

それでも、儀式のような手こずる始動を克服している征服感が、また何とも快感なのです!

その手順を簡単に書けば・・・
①キーをオンにし、キャブレターのチョークを引く。
②ピストンの上死点を探すため、デコンプレバーを引いてキックペダルを軽く踏みながら数回のクランキング。
③上死点であろうところから、デコンプレバーを引いた状態で軽くキックペダルのトップから若干ペダルを下げる。
④ここで、デコンプレバーを放し、キックペダルを踏み込む。

すると・・・エンジンはかかる・・・であれば良いのですが・・・

今回も駆りだす前日は、5、6回のキック踏み踏み儀式でかかりましたが、エンジンをかけられた喜びは別格!

その甲斐あって当日の朝は、ほぼ一発で始動!
早速、お決まりの月ヶ瀬に向かうことに・・・
やはり、GW最後の休日!
月ヶ瀬は、バイカーがとっかえひっかえ、たくさん・・・

そして、本日は始動も走りも快調なNSUでガレージに引き返したところ・・・
T-PADDOCK630の ”.com car(ドットコム・カー)"が参戦報告?に・・・
三重支局長のトランポのリアゲートに特大のステッカー!
「しっかり宣伝してよォ~!」と・・・

そのステッカーで同じくGW中に・・・
左の奈良ポルシェのメカニック、江〇さん!

元々ホンダのメカニックだったのですが、「憧れのポルシェをさわりたい・・・」と数年前にポルシェに転職!
若干26歳のまだまだ若い夢多き青年!

そんな若い青年の夢を応援するため、当T-PADDOCKのマッハお買上げの写真右、高〇さんと居酒屋で。

「そんなにポルシェが好きやったら、本国ドイツへ行って武者修行したら・・・」
と無責任な壮行会を催すことに・・・

無責任な応援をするのは楽しいもんです!
「頑張ってちょ!」

とか言いながら、こちらも頑張ってホッたらかしのモンキーを仕上げなくては・・・
と、先週末から組立再開!

以前にエンジンは組めていたので、先ずフレームに載せることに・・・
そして、
フロント周りをドッキング!

今回はレストアではなく、各部所のオーバーホールとプチカスタムのお遊び!
テーマはネイキッド・カフェ?

ハンドルはモンキーでは、あまりやらない”一文字”!
トップブリッジはガレージ内のガラクタから合うモノ見つけたのですが、ノーマルのシャフトが長すぎる。
よって長すぎるサイズをベアリング仕様にすることでドンピシャ解消???

次にキャブレターの装着!
キャブは現在、Nauty Daxに装着しているPC20を試験的に流用!
ここで一旦、始動確認!
エンジン内にフラッシングオイルを入れ、洗浄を兼ねてエンジンをかける!

チョークを引いてキックを数回踏んだところで・・・・
「パラパラパラ・・・」と一気にエンジンが目を覚ます!

思わず・・・「よっしゃぁ~!」
この瞬間は750ccのCBであっても、モンキーであっても、スコブル気持ちのいいもので
精神的にスゴク充たされた感を味わえます。
「エンジンが、かかった!」と確認できればあとの作業は、ドンドン進んでいきます。
メインハーネス等、電装類の取付!

もう、ここからは秒読みで仕上がっていきそうな雰囲気です。
と、思っているところで問題が発覚!

それはハンドルを一文字仕様にしたことでフロントのブレーキレバーがつけられない!
この型のモンキーのブレーキレバーのマウントはハンドルと一体型。
よって、一文字ハンドルには当然、マウントはない!

さて、どうするか!?

であれば先に燃料タンクの取付を考えているところで、また問題発覚!
燃料コックのゴム類がパキパキ状態で使用不可!

う~ん、ゴムを探さなくては・・・と何気に燃料タンクのキャップを開けると嫌な予感!
案の定、次の問題が・・・
タンク内に新たな錆が出始めている!

仕上げまで秒読み段階のはずが・・・気を許したせいで一気に逆回転!

まさに”ケッチン”を喰った感じ!

さて、まだ、ひと月ぐらいはかかるかも・・・

ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2017年5月4日木曜日

『Bike in the sky』#89 "へんこ" な 旧車論!

こんにちは。

GWです!
バイクに乗るのが最も楽しくなる季節です!

ということはバイクネタでも事欠かない季節でもあります。

しかし、T-PADDOCKとしては事欠くことが、けっこうあるのもおかしな話しです。

そこには「旧車」というカテゴリーの中でも1970年以前の年式のバイクという、狭い範疇に絞っているのも
その原因かもです!

その狭い範疇の1970年以前のバイクの集いが今年もやってきたのですが・・・

毎年4月29日が、その定催日で「日本旧車会」というミーティングを奈良県葛城市にある
「奈良県社会教育センター」駐車場で行われました。

今年は、旧車のなかでも、できるだけ”レア”なバイクにスポットを当ててお届けします。
まず、目を引いたのが・・・
世界発?の空?水冷エンジン?
タフ50?って知らんぞ!
一見、カブですが・・・
ちょっと調べると、ありました!ありました!

1962年ころで農機具メーカーのヰセキがホンダのカブに対抗して「タフ50」で販売していたそうな・・・
古い資料では「ヰセキ・ペット50」のネームで売っていたことも・・・
どちらにしても実際の生産はカワサキがOEM生産を請け負っていたようです。

それにしても、よう、こんなバイク見つけてきやはりました!そこにビックリですわ!

そして・・・
1954年ころ?愛知県刈谷市にあったトヨモーターT9か!?

社名はトヨモータースで1949年創立。
その社長の川真田和汪(かわまたかずお)さんが「”トヨタ”のバイクモーターエンジン」
というだけの意味で名づけられた会社!・・・らしい!

しかし、あのトヨタとは何の関係もなさそうなのですが、実際は日新通商(現在の豊田通商)と
販売提携をしてトヨタ系列で販売をしていたそうです。
動く化石的バイク
このバイクも保存しているだけでスゴイです。

こちらは・・・
メグロのメーターやハンドル周りだけを・・・

また、これもレアなバイク!
筆者的には一番食いついたバイクです。
BS(ブリヂストン)350GTR!
BSの90ccは、たまにお目にかかることもあるのですが、350ccとなると・・・

初めて実物をみました。
それもそのはず、1968年の輸出仕様で、その里帰り車。

しかも、1968年当時で40馬力、乾式クラッチ、最高速180km/hと当時としてはハイパフォーマンス!
シートも当時物!
スゴく保存状態がよく、いまやこのシートの素材は手に入らないレアもの!
メーターが、またシッブゥ~!

さらに・・・
BSA ゴールドスターDBD34、シングル500ccの通称ゴルディ!
カウルとシートは1950年後半創業の英国パーツメーカーの”リックマン”を流用!

このゴルディのオリジナルカフェレーサーは一時、筆者の若かりし頃に所有しておりました。
しかし、キャブレターが非常にデリケートでアイドリングがキープできないレース用GPキャブであったことから
同じBSA、ツイン650ccのロケットゴールドスターに乗り換えたという経緯があります。

そして、次はサイドカーで・・・
カー側、フェンダーのリアに・・・
TEN CAR STEREOのステッカー!
メチャ、レアなステッカーです。
何がレアか!?
画像右上の”8”の数字。要するに8トラックの表記!
今の若い方には「8トラック?何、それ?」ってなるでしょうね!?調べてみてください。
自作のキャリア!
W1SAに・・・フロントフォークは別注?のサイドカーでは絶対的な仕様のアールズタイプ!

また、同じWで・・・
W1のSタイプに・・・
こちらのFフォークはアールズタイプをさらにリザーバータンク付のショックで・・・

また、サイドカーと言えばBMW Rシリーズ!
「最もサイドカーが絵になる。」と言われる芸術品です!

他にも
旧車の集まりには誰かが必ず参加される1960年代のラビットなど・・・

バイクだけではなく、ゲストでクルマの旧車も・・・
1970年ころ、後期型ホンダのN360 Ⅲ型?
今見ると、とにかく「小っちゃ!」です。
その一台奥の白い軽トラ!こちらもホンダの1973年ころのライフピックアップ!

と、「日本旧車会」の様子をお届けしましたが、
筆者がなぜ、冒頭で「旧車ネタで事欠く」と書きました訳は・・・

ここ10年を振り返って特に感じます!

いろんな旧車の集いは何十年も前からあるのですが、どちらの会場でも、或いは車種を限定したミーティングでも
ほとんどがオリジナルのモノで、何回も同じバイクばかりを見ていますと、そのうち見飽きてきます。

ただ単にオリジナルを批判しているのではなく、特に玉数が多い旧車は皆が皆、オリジナルに走るのは如何なものか・・・
もう少しぐらい遊んでもいいのでは・・・と!

今から20年前ぐらいの時期であればオリジナルの旧車でも存在は、しっかりポジションを
確保されていたようには感じてました。

しかし、今では・・・
ちょっとシニカルな言い方をすれば、そういった旧車は、言い換えれば所在地(存在)が不明を属性とする
カテゴリーになるのではと・・・

また、1970年以降、特に1980年からはデジタル系の電子制御構造を除けば現代のバイクと品質的なことも含め
大きな基礎部分に違いは感じられません。

使われる外装パーツも樹脂系が多く、まったく”色気”を感じません!

結局のところ、1970年以前には「走る、走らない」といった乗り味もあるのですが
やはり、その”色気”は樹脂パーツを纏った乗り物では出てこないのかもです。

そこには合成樹脂開発の技術進化で「車重を軽くできる」ということで性能向上を目指したメーカーの
宿命も当然あったと思います。
その結果は現代までおよび、そのまま引き摺られた”画一化”という”没個性”になってしまいました。

また当時の日本は欧米に「追いつけ追い越せ」とか言いながらも欧米の技術やデザインを模倣していた時期もあり、
「物まねでは勝てない」というところから独自性を重要視。そこから各社が個性の追求に動きだしたような時代です。

ようするに1970年以前の時代背景が、決定的な”色気”を増幅させていたのかもしれません。

よって、今回のようなレアなバイクであれば、やはり「おー!?」ってなります。
もしくは、往年のレーサー系やカフェ系バイクのように渋くカスタムされているとかであれば、
同じく「おー!?」ってなります。

まぁ、このあたりの見方や考え方は人それぞれですから・・・

でも、特に今は「旧車ブーム」ってことで巷では、よく旧車のバイクを目にします。
となると、旧車のレア度はだんだん落ちるわけですが・・・価格は反比例で高額に!

と、”へんこ”な論説を綴ってきました。
よって今回の集いの100台?ぐらいの旧車の中からは、できるだけ「オー!?」ってバイクをお届けしました。
でも「オー!?」ってバイク(筆者の私見です)は数台でした。

しかし、未だにレア度が落ちないバイクが先々週に又もやT-PADDOCKにお越し!
(宇治市のSA〇〇IさんのFB画像をお借りしてます)
ホンダが50年間、何度もモデルチェンジをしながらも生産してました”モンキー”の市販版の最初期型!
モンキーZ50Mです。
しかし最近、生産を終了したことで特に、このZ50Mはレア度がグンと上がってます!
(宇治市のSA〇〇IさんのFB画像をお借りしてます)
SA〇〇IさんにT-PADDOCK前にて撮っていただきました白いメガネ?の筆者です。

その筆者は、この日曜・・・
月ヶ瀬で3年ぶりに珍しいお方に遭遇できました。
ニューステッカーを「キープしといて!」と言ったまま、引き取りに来ない元インド在住の稲〇さん!
その稲〇さんがステッカーを引き取るためにインドで、この「クロスカブCC110」を発注!

まだ新車で、インドから月ヶ瀬に来られた距離は”CC110”に合わせて・・・
オッ!なんとジャスト110km!
インドと月ヶ瀬って、こんなに近かった?

で、このCC110、なんとブレーキが・・・





前後とも”brembo”から新発売?のドラムブレーキ!
って、「それは、ないない!」
稲〇さんのお遊びステッカーチューン!


そのステッカーで毎度の・・・「こんなところにも」シリーズ!
月ヶ瀬信者の〇縣さん!自作の携帯ケースに・・・
さらに携帯自身のカバーにも・・・
このカバーも自作で、メチャ細かい作業ができるって・・・すごいです。

月ヶ瀬は猛者も多いのですが、意外と繊細なライダーが多いのも事実です。

すると、他のバイクのこんなところにも・・・
田〇さんのヤマハR1のFブレーキレバーに・・・(ひょっとして滑り止め?)

また、話しは少し戻りますが・・・
レアな旧車ってところで、こんなところにも・・・

筆者が今、ビジネスでちょっと関わっておりますNRSF(奈良県ローラースポーツ連盟)
仮設スケートボード場前に!(たしかホンモノのUSA・Jeepだったような)

先ほどの”トヨモーター”ってバイクが現在の豊田通商と関係していた記述をしましたが
この”ホンモノのジープ”も、これから商社と何か関わりが起きそうな空気に・・・

さて、旧車とビジネスとT-PADDOCK630が、これからどう繋がっていくのか!?

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi