2020年8月27日木曜日

『Bike in the sky』#196 このトラブルって、原因がわからん!

 こんにちは。

久しぶりにW1Sがトラブって・・・
ここ数年、たまにバッテリー周りの配線が経年で劣化し、フレーム等と接触でヒューズが飛ぶことはありましたが、
それぐらいでエンジンは回転域でも下から上まで非常に快調に安定しておりました。

ところが先週の土曜日、月ヶ瀬~針テラス~柳生のルーティンコースでエンジンストップに見舞われました。

ここ最近はこのW1Sの出番が多かったのですが、そこには上の画像スタイルで長年乗り続けていたことから
少しイメチェンをしたいことが油断を招いたのかもしれません。

まず、そのイメチェン箇所は!

フロントフォークに纏わり付くヘッドライトのステーはアルミ鋳造品で純正のフォークカバーを兼ねたメッキ品とは
異なります。

最近、ピカピカのカスタムカブや月ヶ瀬ライダーのバイクを眺めていても皆、けっこう磨き込まれており
比べてT-PADDOCK630のバイクを見ると、けっして汚れているわけではありませんがどこかくすんでいるようにみえます。

そこで筆者も磨き剤を使ってW1SのクランクケースやYカバーをピカピカではありませんがボワ~っとモノが
映るぐらいまでは磨いてみました。

やはり綺麗になると気持ちはいいもので、そうなると少しヤレたところは逆に目立ち始めます。

その目立ち始めたところがヘッドライトステーをダイレクト着けているフロントフォークの上部なのです。

であれば、そのフォークをカバーするオリジナルのステーを着けてみようとなったわけですがこれがなかなか面倒な作業なのです。
上の画像のフォーク上部に久しぶりに着けましたヘッドライトステーです。

ショーケースにて保管しておりましたので少し磨いてやるだけでピカピカになりました。

ただ、今までのステーとヘッドライトをマウントする位置が少し短くなることからビキニカウルの付け位置が変わります。
となると次はビキニカウルのステーを短くしなければなりません。

上の画像のメーター下からニョキっと出ている細いアルミ棒がステーです。

一先ず全てを現物合わせで取付完了です。
これで気分も変わると、その手を入れたバイクに乗りたくなるのは私だけでしょうか!?

まぁ乗ってみましたが特に何かが変わったというのはありません。

あえて言えば「気分」だけです。

そんな気分で月ヶ瀬に早朝より行ったのですが毎度の信者さん達は目もくれることはありませんでした。

ほんまにトホホな気分です!

そんな気分でも月ヶ瀬から針テラスに向かう時は、まだ涼しい内ですから気分は上々!

そこには250ccからW1クラスにはちょうど良い適度なカーブがあり月ヶ瀬から針テラスまで信号箇所が
たった1か所しかない距離にして約20kmほどのルート!

そのルートはクルマも超少なく、ほぼ4速のトップギアのまま走り切れるところなのです。

そのルートも快調に走り、針テラスから次は一気にT-PADDOCK630まで約50kmを引き返しますが
その帰り道中で冒頭のトラブルに見舞われます。

針から筆者の以前のルートの水間のT字交差点まで引き返し、そこを右に折れ少し進むと月ヶ瀬方向と柳生に向かう
369号線とのY字の分かれ道に出合います。

そこを369号線に入り柳生焼陶器窯元のI倉先生の工房があるT字交差点に向かうのですがその山道の途中に一か所だけある
クルマ1台しか通行できないであろうボトルネックとでも表現しましょうか、そこに差し掛かる辺りで・・・

突然エンジンが「ボボボボ、ボボボボ、ッボッ!」と止まってしまいました。

現象的に「またヒューズ飛んだ!?」と頭を過ったのですがクラッチレバーを切ってメーターの
インジケーターランプを見ると赤の電流が流れているランプは赤々と点灯しております。

「うん?なにが起きた?」

と、一先ず道路端に寄せてW1を止めます。

そしてシフトをニュートラルにしてキーを一旦切り再度キーをONにします。

するとニュートラルランプの緑と先ほどの赤いランプは点灯します。

ここで頭の中を自身に言い聞かすように「ということはヒューズは切れていない!」

そこでギリギリの携帯工具のプラグレンチを出し左右のプラグを外し、外した状態のプラグをケーブルにセットし
左右のプラグをエンジンフィンにつけてキックを数回踏み下ろします。

ところが何度も目を凝らして「火花が飛んでいるか」をチェックするも左右全く飛んでいない!

ここで原因を探るのですが・・・

1.コイルがパンクした。
2、コンタクトブレーカーのポイントが焼損した。
3、セミトラが逝かれた。

などなどが頭をかすめます。

しかしこんな山奥でプラグレンチしかない状態で修理箇所も曖昧で・・・「どうすんの?」と・・・

「ここはレスキューを呼ぶしかないか・・・」と携帯を出しレスキューの電話をかけたところメッセージが・・・

「電話がつかえません。ネットワークを有効にしてください」とかいう意味の表記が・・・

「えッ!嘘やろ!?」と携帯の設定とかをいろいろチェックするも全てON状態!

「え~、この辺りは電波が飛んでない~~い~!」て顔面蒼白状態!

そしてハッと気がつくと周りはジリジリと日差しが段々厳しくなってきている様子!

「ここで俺は熱中症で死ぬのか・・・」

おまけに明日の新聞は「古希前の老人、山中でバイクと共に熱中症で死亡!」って掲載されるんかい?

とかも考え、額には大粒の冷や汗ともつかない、とにかく汗がたらたらと出てくる始末!

でも、このルートは通り慣れた道!

冷静に考えればどこに民家があって、どこに学校があってとかがだいだいですがわかっております。

で、今回のエンストしたところから少し行けば確か民家があったことは承知しておりましたので重いW1を押し始めたところ
なんと緩い下りでした。

そこで急遽、跨り目的の集落まで惰性で到達。

そしてレスキューを呼ぼうと再度、携帯を掛けようとすると・・・

ここでも電波が届かず通話、ネット―ワークが使えません!

本日二度目の「ウッソやろ~!」

で、考えても仕方ないので今度はマジでW1を押し、電波の届くところまで100mとるくらい移動!

ところが、その電波が届いているところになかなかたどり着けない。

そして、その途方に暮れているところから先の道を眺めると・・・

ずっと炎天下で日よけになる陰が見えない!

「さぁ~て、どうすっかな!」と休憩も兼ね、思案し始めた時・・・

右側のプラグを何気に外し再度キックを踏んで火花チェック!

「うん!」

もう一度キックを踏み込みます!

「うん!」

なんか細っい白い糸みたいなのが見えたような・・・

再度、今度は力を入れてキックを踏み下ろします。

すると、僅かながら飛んでいるようにも見えました。

ダメ元で左右のプラグをセットし、今度はスタンドも立てて本気でキックを踏み下ろすと・・・

「ドド~ン、ドッドッドッ・・・」と1ッ発で掛かりアイドリングも安定してるやないですか!?

で、また止まることも予測して上着が半袖Tシャツのままでヘルメットだけを被り直し恐る恐る柳生焼窯元のI先生近くの交差点まで向かいます。

時速40km/hぐらいで難なく辿り着きました。

「なんか行けそう!」

で、ここでキチっとライディングスタイルにしてリ・スタートをします。

ここからは電波も拾えますので安心?して帰路につけますが道中、「う~ん、なんで止まってん!?」
と原因ばかりが頭を支配します。

そうこうしている内に奈良市内が近くになった時、少し頭がぼ~っとしだしましたので軽い熱中症と判断!

すぐさま般若寺交差点のセブンで水分補給!

その際、初めて飲みましたが200円ほどで「モンスターエナジー」なる栄養ドリンク?を口にしました。

感想は「マッズ~!」でした。

が、昔から「良薬、口に苦し!」と言います。
素直に効いていると思うことにします。

そして約1時間のロスタイムでT-PADDOCK630ガレージには10時半頃に戻ってきました。

その午後から当該のW1Sの故障の原因を探すのですが・・・

一先ず、プラグを交換して再度火花チェックをします。
左右同じように火花の勢いをみるのですが、なんとメチャメチャ勢いのある火花がバシバシ飛んでいます。

思わず「うん?原因はプラグ?」と思ってしまうほど元気な火花!

では死にそうな僅かな火花で戻って来れたのだから「さぞスムーズにエンジンは掛かるだろう・・・」と思いきや
まったく、ウンともスンとも掛かる気配がない!

仕方なくアクセルグリップを全開にした状態でキックを数回踏み下ろすと・・・

「バラッ、バラッ、バラッ、バババババ~バッ・・・」となんとか強引に掛かったのですがグリップを緩めると
途端にエンジンはプスッと止まってしまいます。

これは道中でエンジンが止った現象とは全く違う様子!

「さて、真の原因はどこに・・・」

火花がしっかり飛んでいるということは原因としてコイルは先ず除外します。

そしてバラバラいいながらもエンジンは掛かるので点火時期を疑います。
コンタクトブレーカーを台座に締めているビス類の緩みをチェックしますがしっかり止まっています。

また台座を外し台座の内側にある進角装置のガバナの不具合も点検しますがスプリングも効いて異常はなさそうです。

同時にコンデンサーの不具合もチェックをしますが容量等の数値的データが不明ですの後回しにします。

そこにはセミトラを入れているのでコンデンサーにはさほど影響をしないと思っています。
しかし、それは正しいのか!?

そこでセミトラをチェック!
シート下のメッシュパネル下にセミトラを収めています。

そのチェックは点火時期がキチっと合っているのか!?になります。

よって先ほどのコンタクトブレーカーの開くタイミングをチェックします。

そのタイミングの合いマークは
画像のエンジン左の穴に覗くクランクシャフトのバランサーに付けられた赤い印が上死点前5度を指しています。

よってこのタイミングで着火されればタイミングは合っていることになります。

そこでセミトラのインジケーターランプを確認しますと
この段階では緑のランプだけ点灯。

そしてほんの僅かクランクシャフトを進めだすと
赤いランプが点灯しました!

これで一先ず点火時期のタイミングは合っています。

であれば次は念の為、コイルをチェックしますがあれだけ綺麗な火花が飛んでいるのでどうでしょうか!?
この画像から4枚目上の画像のメッシュパネル横の1次コイルのプラス端子とマイナス端子間の導通を測定します。
4Ωが標準ですが同様にオリジナルのコイルとも同数値です。

電気系の大まかなところは問題ないようなのですが・・・

では次は燃料系を疑うことになりますが問題箇所がドンドン遠のいているように感じます。

ですが一応をキャブレーターもしばらくメンテしておりませんでしたのチェックついでにオーバーホールに掛かります。
ミクニ製のノーマルキャブレーターと違ってこのFCRキャブはパーツ数が相当多く感じます。

これを先ずオーバーホールして組み直し、それから再度電気系をチェックすることにします。

どちらにしてもT-PADDOCK630のW1Super Specialは長い付き合いで絶対、治してあげたいのですが・・・

筆者と同じく高齢ですのでちゃんと治るのやら心配です。

「さぁ~て、絶対治すぞ!」

と思った矢先、1本の電話が入ります。

「T-PADDOCK630のホームページを拝見しまして・・・」

と何やらバイク購入のお問合せ!

W1でないことを祈ります!

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2020年8月20日木曜日

『Bike in the sky』#195 旧車は今や世界的に・・・

 こんにちは。

お盆も終わりましたが今年は例年とは事情が違いました。

それはコロナ禍における人と人との接触を避けなければならなかったことで実家に戻ってお墓参りやお盆休みを
使って海外旅行などなどが自粛を促され全てが今年はアウトだったことでしょう。

ですが政府は「Go to トラベル」と称してキャンペーンを行っています。

これほど矛盾した行政は近年ではなかなか見受けられませんが、今の政治家に理性のある対処は無理でしょう!?

よって今さら腹を立てても仕方がありませんが何故か無性に腹が立つことがあります。

それは、こんな愚策しか思いつかない与党議員。そしてその愚策を止められない野党議員。

であるのに、そのどちらも税金から高額の俸給を得ていることなのです。

まぁ、こんな話をこの場でボヤいてもどうにもなりませんが・・・

そんな最中のお盆休み最後の日曜日にエエもん見れました。
ベンスパ(ベンリイ・スパースポーツ)の愛称で親しまれた初のスーパースポーツ!

詳細はあとにしますが、そんなことを思いながらの今年のお盆休みの月ヶ瀬は・・・
現在、高松に転勤中の大魔神さん!
このお盆休みに帰省中で、なにやら筆者のDucati MHeが欲しくて?月ヶ瀬にお越しになったとか!

月ヶ瀬ではこの辺の話しを本気で聞いてしまいますと“えらい目”に遭います。

いわゆる人間不信(笑)
ここで話しは醸成されます。

しかし、こちらの集団はまだ比較的おとなし目で純粋?にバイク談議!

そして次の日は・・・
前日と同集団の信者さん達に筆者のW1Sにいろいろご質問を頂きました。

例えばワンオフ製作のアルミGASタンクの容量や製作費について。

そして70年を境に、ついてる、ついていないが分かれるステアリング・ダンパー
そのステアリング・ダンパーのノブなのですが・・・

「これ、何するやつですのん?」っと少し衝撃的なご質問が通称、お頭(おかしら)からいただきました。

あまり気にも留めない装備ですが改まって聞かれると、その存在すら忘れていました。

また、この盆休み最後の日曜日の月ヶ瀬は・・・
朝から既に暑かったのですが連休最後ということでけっこうな数のバイカーが・・・

そんな中でバイクに乗らないライダーの長さん!

「このバイクはいつ見てもしんどそうやなぁ・・・」とお褒め?いただき
「跨ってみます?」とお勧めすると・・・
「わ~、こらぁきついわ~!」で写真に納まっていただきました。

そして帰り際ではキャブ内のGASがこの暑さでやや蒸発?したのかエンジンがなかなか掛からない!

こうなると月ヶ瀬では嫌な予感がします。

案の定、ベンチに座る悪名高き月ヶ瀬信者の猛者達から記事にするのも、はばかられる罵詈雑言?を笑いと共に浴びます。

しかし、筆者にとればこれは、もはや誉め言葉!

心の中では「このエンジン、掛けれるもんやったら掛けてみィ~!」と負け惜しみ!

なんとか掛かって・・・ここからは針テラスに向かいます。

ここでトップ画像の続きになります。

針テラスで水分補給をしているとトップ画像の1959年のHONDA CB92が針テラス前の広い駐車場奥、遠くから
テラス前に近づいてきました。

遠くから眺めていましても
「おっ、何がきた?」と思わず目に留まる異彩を放っています。

そして段々近づいてくると
「おっ、CB92やん!」

筆者のNSUはテラス真ん前に駐車していますが、そのライダーさんは2列ほど離れたスペースに駐車!

そして、筆者のNSUに気づかれて近くに寄って繁々と眺めていただきました。

そうなるとお声がけせずにはいられません。
ものの数分、バイク談議が始まり出しますと・・・

そのオーナーさんは
「バイク、並べさせてもらって写真撮っていいですか?」となり元の位置から移動されました。

このCB92もパーツがなく維持に困られているのかと思いきや
「意外とリプロで造ってるんですよ!」とのことでした。
しかし、メーター周りは流石にパーツは出ないようでステアリングヘッドにあたるトップブリッジは厚めの
鉄板で自作されておられました。

CB92の当時のベンリイシリーズの大きな特徴の角目のヘッドライトが丸目になっているのは残念ですが筆者的には
それよりも足回りとブレーキドラムのリンケージが渋く目に留まります。
NSUを模倣したとされるベンリイですが、このCB92は1950年代の“クラブマンレース”の盛り上がりを見て
HONDAがクラブマン用のマシンとして開発されたものです。

よって“ドクロタンク”やNSUを上回る独特のメカニズムはそそられます。
ブレーキドラムのトルクロッドが左右に装備されているのが何ともレーシーです!
そして、このCB92!
当時、市販車として初の1万回転を越えるエンジンを搭載した駿馬なのです。

筆者のNSUは250ccですが、とてもとても1万回転を回すなんぞ・・・

今回は1950年代の日独スーパースポーツのバイク談議で大変楽しい時間を過ごすことができました。

そしてオーナーさんから「どこからお見えですか?」と聞かれ筆者の近くを説明すると
「あぁ、そこの象印の工場の隣にスーパーあって・・・」と、けっこう拙宅界隈をよくご存じでした。

で「遊びに寄してもらいますわ!」となってT-PADDOCK630のビジネスカードをお渡して別れました!

こういう出会いがバイクの面白いところで人の繋がりがドンドン拡がってきます。

それを積めると月ヶ瀬お茶屋さん前のようになるのでしょう!?

と、記事を認め中に
「60~70年代のバイク、車のメカニックを募集しています。」
とカリフォルニアから時給$17~$19(DOE)で連絡がきました。

「え~、なんで俺のところに・・・」と思ったのですが、上述のろくでもない政治家が大枚の俸給を得ているのに
この齢で時給$19で働く?

それもロスで?

「う~ん・・・でもロスは惹かれるなぁ~」

旧車の引力は世界的に強くなっています!

悩んでも行けないのですが・・・

ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2020年8月13日木曜日

『Bike in the sky』#194 う~ん、詰めが中途半端やなぁ~!

 こんにちは。

「暑すぎます!」の第一声ですが、皆さんは如何お過ごしでしょうか!?

さて今号はT-PADDOCK630ではチョロQこと「ツイン」が車検を迎えますので要所をチェックしておりました。

ところが大変な問題が発生しまして大慌てで修復作業にかかることになりましたが、この暑さで難航します。

その問題とは・・・
上の画像はT-PADDOCK630内のDucati MH900eですが、そこに写る2本出しマフラーのことです。

実はこのマフラーは以前、クルマにあてられたことで代替品のライディングハウス製がついています。

で、そのあてられた以前のマフラーはディライト製でスペアとなってチョロQに装着しておりました。
いわゆる“タイコ”にあたるマフラーはチタン製ですので問題はないのですが、エンジンから連なるエキパイとマフラーの
間の排管に問題が発生しました。

Y字になった付け根部分が・・・       
数年振りに車体から外したのですが・・・
Y字部分を軽くハンマーで叩くと・・・
ボソッと穴が・・・
プラハンでもう少し叩くと・・・
破壊してしまいました。

さすがにこれを修復するのは無理です!

よって新たにこの部分を造り直す訳ですが、ちょうどいいY字になりそうなパイプが見当たりません。

よって2本出しマフラーは諦め、1本出しでいくことに・・・
まず1本目はW1用のキャブトンマフラー!
今のマフラー取付検査基準は後部ボディから50mm以内に収まっていないとパスしません。

上の画像のキャブトンマフラーはステーと車体側の吊り下げ位置の関係で100mmほどになり少しオーバーします。

走行上、問題がなければ良いかと思っていたのですがキャブトンの太い筒部がちょっときつい段差で車体側の
スタビライザーのようなバーに干渉します。

よってキャブトンは却下となります。

続いて2本目ですが、ただ何でも良いというわけにもいかず“見てくれ”も重要ですのここは・・・
NSUに装着しておりました“スーパートラップマフラー”改を着けることに・・・
そしたら・・・
トラップマフラー入口内径と排管側の外径が合わずカラーのようなモノで排気漏れがないようには少々手こずりましたが
なんとかジョイントできました。
車体からのはみ出しは約55mmと一応Okayとします。

そして実走をしてみて段差をクリアしてくれるかがポイントですが一先ずクリアしました!

ただ、期待した排気音は前の2本出しからすると相当マイルドになりました。
(NSUに装着してた時は大爆音でしたので、さぞ・・・と思ったのが本音です)

そして車検基準でもう一つがエンジンをかけてしばらくするとエアーバック警告灯が消灯しなければなりません。

ところがチョロQはナルディ製ステアリングをつけております。

よって今まではその対策をしていないため警告灯は消えませんでした。

よって、これもこの際、解消することにしました。
車検時はノーマルハンドルがついていますが先ずはこれを外します。

そして危険なエアーバックを外すためにバッテリーの̠マイナス端子を先に外します。

それから
ホーンボタンに内蔵されていますエアーバックを外します。

そして
ハンドルを外しエアーバックと警告灯を結ぶカプラーにダミーの配線を繋いでエンジンをかけます。
しばらくして警告灯が消えれば合格です!

消えました!
今まで少し横着していましたところを今回の検査基準変更とコロナ禍の状況でゆっくり手を加えることができました。

また、あることでも月ヶ瀬のお仲間からバイクのメンテでご心配を頂いたことがありました。

今週、月曜の月ヶ瀬です。
この日は朝から相当暑かったのですが月ヶ瀬は満員御礼状態。

そんな中で毎度のバイク談議から雑談中、バカさんから「こないだ言うてたネジ!」と通常より薄い6mmナットを
差し出されました。

「オッ!」と受け取って、笑いながら一先ず「おおきに!」

そして持って帰って・・・早速・・・
そのナットはW1、フロントブレーキのツーリーディング・ロッドのロックナットだったのです。

取付ましたが、これだけの事なのです。

この経緯は話が長くなりますので割愛しますがロックナットは既に1個は装着しております。

ただ、W1の5mm径オリジナルロッドにはロックナットは前後に一つづつの2個あります。

しかし筆者のW1は「W1クラブ製」で6mm径なのです。

6mmということかどうかは不明ですがロックナットは後方に1個だけです。

それを心配して「もう1個要るで!」と、わざわざお持ちいただきました。

ここで絶対的に言えることは2個ある方が安全であるということです。

筆者がそこを気に留めていないことの方が問題と思います。

バカ様、ありがとうございました。

そして、話しは大きく変わって・・・

その日の月ヶ瀬にやんちゃなクルマが・・・
HONDAの「Today」

それがなかなかのいたずら小僧クルマです。
コックピットと呼んでもおかしくない!

また
懐かしい「ハヤシレーシング」のホイル! などなど・・・

とにかく相当なお金をつぎ込まれたクルマでした。

乗ってきた人物は・・・
手前のお兄ちゃんですが後ろに写るIDOちゃんの後輩のよう!

実はこのクルマはこのお兄ちゃんのお父さんの持ち物だそうで、筆者の「こんな若い子がクルマになんでお金が使えるのか」
の謎が解けました。

それにしても恐るべしお父さん!

ここまで造り込むとは、本気でやらないとできないことです。

そして、ここからは針テラスに行ったのですが
コロナ禍でなかなかお会いできていませんでしたCB450K1のHAYASHIさんと久しぶりに遭遇!

Hさんもコロナ禍で自粛気味でしたのでCB450はどんどんカフェ風になっていってました。

しかし、当日の気温は相当なものでしたが旧車談議の話しはやはり楽しいものです。

ただ楽しい基準は人それぞれ!

特に今時の人?

女子ならわかるのですが最近は男子でも・・・

「虫は苦手ですわ~」とよく耳にします。

そこで、ちょっと話題を強引に“虫”にもっていきたいのです!

昨日、T-PADDOCK630三重支局に行ってきました。

到着すると三重支局長の長男が迎えてくれ、しきりにカブトムシやクワガタを見て欲しいと虫かごを持ってきました。
約6,7匹ほどが飼育されておる虫かごです。

今時は高値で販売されている昆虫ですが、ここでは三重支局の前の公園や横の林?森?で、あっという間に捕獲できる環境なのです。

筆者も久しぶりにその近くを飛ぶシオカラトンボを虫取り網で捕獲しました。

昔取った杵柄と思ったのも束の間、網を返した瞬間、逃げられてしまいました。

でも、僅かな時間でしたが楽しい瞬間でした。

そして三重支局にはコロナ禍のため長居はできませんでしたが、支局の玄関に入ったところで・・・
玄関に飾られていたオフロードレースでのトロフィーや盾の数々!

思わず「すごいなぁ~!」

趣味とは言え、ここまでとは・・・

今日もこのブログを綴りながら筆者の乗り物に向き合うスタンスは「詰めが甘い!」と反省しきりです。

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2020年8月6日木曜日

『Bike in the sky』#193 小っちゃくてもバイクは楽しい!

こんにちは。

長い梅雨も明け、遅まきながら夏本番がやってきました。

そんな夏本番の8月最初の日曜日!

予てより計画しておりました「カスタムカブ・ツーリング」がやっと開催されることになりました。

そして結論から申せば目的地からの帰りの道中、山城辺りの山道に入ってからのクネクネ道は最高に楽しかったということです!

それでは、その参加車両から。
すでに、この車両は月ヶ瀬でもお披露目されていると思いますがIDOちゃんの最新力作車、HONDAのDaxです。

今回のツーリング参加者では秀逸のSpecialカスタムバイクです。

そもそも「カスタムカブ・ツーリング」と“カブ”を標榜してますが今回の参加カブは1台だけでした。
そのカブ号はNakagawaさん、最新のお遊びカブです!

そして今回、新たに加わってもらったのが・・・
大和高田からお越しのHinoさんはCB50で参加です。

で、筆者はこの日のために約2カ月を要してフルメンテ&お化粧直しをしました。
1970年のMonkey Z50Zです。

この4台でプチツーリングですが、まず集合場所が柳生から月ヶ瀬の間にある「大和高原ゴルフ場」前に8時に集合。

その8時前に到着すると既にNさんだけが先着でした。

しかし道中の7時半頃、CB50のHさんから携帯に電話が入りました。
「CBが調子が悪く途中の上り坂は時速30km/hがやっとこさで8時に間に合いません。」とのことでした。

で、一先ず待つことになったのですが、間髪入れずIDOちゃんが登場!

そのIDOちゃんが乗ってきたのが上のトップ画像でNさんと筆者は「お~!」と驚嘆の声を上げます。

そこからはHさんを待つ間、Daxを愛でることに・・・早速「跨ってもエエか?」で!
IDOちゃんに撮っていただきました。

思わず「欲っしィ~」と声を上げてしまいます。

このDax、製作期間が約半年(その半年は長いのか短いのか!?)と相当な力作です。

筆者が最も感じ入ったのがバランス感覚とカラーリング!

まずカラーリングですがブリティッシュグリーンにイエローライン!これは往年のロータスカラーを彷彿とさせます。

しかしポイントはイエローラインの太さも絶妙ですが入れている箇所が抜群です!

そして随所に表れてますディティールのバランス感が妙味!
そのトップは
このヘッドライトボディ!

思わず「なんのヘッドライトなん?」と質問するも返ってきたのは「いや~、なんのライトか分かりませんねん!」
とのことですがマッチングが抜群です!

そして
手造りシートとシート周りの処理もシンプルに・・・

特にアルミ製のシートカウル?のストッパーをリベット止めにて造っていますが最も難しいのがそのストッパーの山のアール。

このアールを綺麗に出すには型紙を造って雰囲気を先に見て造るか、扇子のような扇型の上部と下部を計算してアールを造るか
どちらにしても頭と技術力が必要になります。

またステップとリア周り
ステップは汎用を使っているとのことでしたがブレーキランプスイッチの付け位置がアイデアです。

またスイングアームはカブ用?だったか他車からの移植ですがドライブチェーンとスプロケのエンジン側と
リアタイヤ側とのセンター出しもピボット部分のシャフトにカラーをキチっと収めて完璧です。

さらに
キャブ周りも燃料コックをキャブにステーを介して直付け!大胆な発想です。

またフロントフェンダーも何用か忘れましたがサイズ感と取付のステーの処理がいい雰囲気を醸してました。

あり物で低コストでこれだけの遊び心!

「これぞカスタム」と言えるでしょう!ほんまに脱帽です!

筆者もバイクはオリジナルに拘らずそれなりに手を加える方なのですが決して「カスタム」とは言いません。

T-PADDOCK630のサイトにも表記しています通り「アレンジ」という言葉を使っております。
そこには世の中の乗り物を「カスタム」をキーワードで観れば凄い人は数多いらっしゃいます。
よって筆者ごときが「カスタム」とはなかなか言い難いものです。

しかし今回、IDOちゃんは若いのになかなかやりよります。

次は何を造ってくれるのか、これからが楽しみです!

そして前段が長くなりましたが8時半ごろには全員が揃いました。

ここからは月ヶ瀬お茶屋さん前まで。
ゴルフ場から15分ほどで到着ですがHさんのCB50はやはりエンジンの調子が悪く少し遅れて到着。
今回のメンバーでHさんの調子を確認しながらどうする、こうする、と議論中!

結論的にHさんから「ちょっと今回はここでリタイアさせてもらいます」となりました。

そしてここからはHさんに代わってNさんのロードスター仲間の方が同行。

時間も10時半ごろですが今回のナビゲーターIDOちゃんから「月ヶ瀬で一番高い景観が良い所に行きましょう」と・・・

展望台から乗ってきたバイクを眺めて・・・
月ヶ瀬にこんな所があったとは・・・長らく通っている一同、ビックリでした!

そして次の場所は(ここでの画像は全てIDOちゃん撮影の画像を借用してます)
月ヶ瀬から20分ぐらいだったかな場所はどこかの村の「憩いの広場」のような芝生がほんまに気持ちの良い所でした。
HONDAの新しいコマーシャル掲載用のショット画像のような・・・
アングルを変えて
いろいろ撮ってもらいました。

そしてここからは伊賀上野方面に向かってランチをする場所に向かいます。

おおよそ30分ほどで着きましたがこんな田舎に・・・
元倉庫のような建物を改装された、テイスト的にカリフォルニアをイメージされたオーナーさんが経営されてるお店です。

メニューもタコライスなどのカリフォルニアっぽいランチ!

アメリカ好きの筆者にとりまして、この店で一番気にいった所がなんとトイレなのです!

トイレを拘る人はジャンルは別としてセンスのポイントが分かっている人と私見ですがそう思っております。

そのトイレを説明するのは難しいので機会がありましたら是非、伺ってください。

そして小1時間が過ぎたところで帰路につくのですが163号線から南山城方面に向かいます。

IDOちゃんを先頭に続いて筆者、Nさんと続くのですが速度は50km/h前後。

その制限速度には理由がありまして・・・

それは筆者のモンキーもキチっと手を入れましたので速度的には70~80km/hは出るだろうと思います。

しかし、モンキーのオリジナルメーターは60km/h表示までです。

旧車の達人に以前聞いたのが「瞬間で60km/hオーバーは大丈夫やろけど巡行で60km/h以上はメーター内のギアが飛ぶで!」
と注意を受けておりました。

さすがに50年前のオリジナルメーターは今や高値アイテム。

お金を出せば手に入るうちはいいですがCB750 K0のようにメーターギアだけの修理は6万円以上であることを知ると
ちょっと壊す訳にはいきません。

という事情で大人しく走っていたのですが筆者の後ろのライダーがピタッと張り付いて煽って?きます。

しばらくはグッと耐えておられたのですが163号線の長い直線になると辛抱堪らずモンキーの右側をすれすれに気持ち良く
抜いていかれました!

筆者も「なにくそ~」と追いかけモードにスイッチを入れかけましたが・・・

「いやいや、あかん、あかん!」自制を促し踏みとどまりました。

そうこうしているところで、また筆者がNさんの前を走るのですが163号線から月ヶ瀬に抜ける山道に入ってからが
今回の一番面白いコースとなりました。

けっこうな距離でカーブが連続しており、緩い登りあり下り坂ありで時間にして20分、いやそれ以上を走っていたような・・・

軽量級バイクにはほど良いタイトさがハマります!

と2時過ぎぐらいでしょうか、朝の集合場所近くまで来たところで解散となりました。

総走行距離は意外と短く約50Kmちょっとでした。

次回のツーリングも楽しみですが筆者もIDOちゃんやNさんのように何か造ってみたいなと言う気は・・・

・・・ありません!

毎度の話しですが筆者はバイクを減らさなければならないのです!

まぁこんなことをしながらバイクを楽しめるうちが花かもです!

それではまた。
T-PADDOCK630 T/Tatsumi