こんにちは。
巷では「フォード VS フェラーリ」の映画が好評だそうです。
筆者も観てきましたが2時間半がアッというまで見応えのある映画でした。
この映画の背景年は1966年だそうで今から54年前になります。
日本では前回の東京オリンピックが開催されて、まだ2年しか経っていない時です。
その時代の海の向こうではとてつもないクルマを造っている奴らがいたもんです。
そんな事を思いながらガレージの片づけをしている時に、えらく古い雑誌が出てきました。
昭和41年すなわち1966年、10月の「CARグラフィック」です。
今回の「フォード VS フェラーリ」の1966年と真に同年代の雑誌です。
雑誌の表紙を飾るこのクルマはAMC(アメリカン・モータース)の「Vixen(ヴィクセン)」です。
AMC社はチェロキーやワゴニアで有名なのですが、その後1987年にクライスラー社に買収されてます。
そして中を開けてみますと・・・
やはり出てきました。
ル・マンではありませんがベルギーの「スパ・フランコルシャン24時間」に出走中のフォードのマスタングです!
戦績は総合4位で平均速度154km/hと同8位の148km/hでした。
因みにこの時のトップはBMW2000TIで平均速度169km/hでした。
そしてフェラーリのレースシーンを探すもこの雑誌では見つかりませんでした。
ありましたのは・・・
1965年のディーノ 2座ベルリネッタ スペチアーレ
年間50台生産してグループ4のスポーツカーにしようとフェラーリ、フィアット、ピニンファリーナの3社がコラボで
試作したものらしいです。
また、こんなカタログも見つかりました。
同じく「CAR GRPHIC」の2002年通巻500号記念カタログです。
なぜ、このカタログが保存されていたのか不思議でしたが、よくよく見ていきますと英紙「AUTOCAR」が注目した
エンゾ・フェラーリの開発秘話から「カーグラ」スタッフが特集にしたようです。
その中に・・・
F1ワールドチャンピオンのシューマッハも、このエンゾの開発に関わったようで以下のコメントをしています。
「はっきり言って、これはレーシングカーだと思う。たぶん快適性では最高とは呼べないだろう。
でも、そうなるために開発されたクルマでもないんだ!極めて個性的で特別なクルマだよ!」
果たしてフェラーリ社は何を求めて、このクルマを開発したのか!?
映画の中では現実の歴史に合わせてフォードが勝つわけですが、その後のフォードは如何なものでしょうか!?
私見ですが今のフォード社で興味を持つのは復刻版マスタングかクライスラー社の同ダッジチャレンジャーぐらいでしょうか!
今のアメ車はフォード、クライスラーにGMを入れても魅力は薄れたように思います。
その点フェラーリは特別なクルマですが羨望の的として常に高みを目指しているように映ります。
その証拠に、このエンゾを手に入れたい人がフェラーリを良く知るジャーナリストに質問を投げています。
Q1 価格に見合う価値はあるのか?
Ans 間違いなく価値はある。8000万円ほどだがこのクルマを買う人は価格など気にしない。
Q2 いつ頃手に入るのか?
Ans たぶん、いつまで待っても買えないだろう。デリバリーされる頃にはすべてのオーナーが決まっているはずだ。
Q3 オプション装備はあるのか?
Ans 何もない。このクルマを購入できるだけの財力の持ち主なら喩えキッチンの流し台だろうと取り付けてしまえば済む話だ。
Q4 何台生産されるのか?
Ans F50と同じように349台と決めているようだ。
Q5 世界最速のロードカーなのか?
Ans 評価基準による。サーキットを走らせたらどんなモデルより速い。0-200km/hの公称値はマクラーレンF1より0.1秒速い。
Q6 過去最高のフェラーリ・ロードカーなのか?
Ans そうだろう。実際に路上を走らせてみるまで断言できないがオーナーが満足しないはずがない。
Q7 公道を走らせることは現実的か?
Ans サーキットを走らせれば最高だが、多少荒れた路面でも大丈夫。ベンチレーションもまずまずだ!
Q8 モデル名がちょっと奇妙では?
Ans とんでもない。そもそも自動車史における最も偉大な名前のひとつである。気になるのはフェラーリが次に究極のモデルを出す時に何と名付けるのかということだ!
Q9 サービス体制は?
Ans 何の心配もない。その国で最もフェラーリに精通した腕利きのメカニックがわざわざ出向いて、どんな面倒も見てくれるだろう。もちろんそれなりの金額はかかるが・・・
Q10 誰がオーダーを入れているのか?
Ans 常連客がほとんどを占めるはずだ!本社でひとりの顧客に会ったが既にF50とF40、288GTOを所有し、エンゾをさらにコレクションに加えようとしていた。
Q11 クラッシュをさせてしまったときは?
Ans 修理は可能だ。クラッシュの程度によって翌年の保険料が桁違いの数字になるかもしれない。
重ねて言うが修理自体は心配ない。イタリア人はその手のことに関しては実は現実的なものなのだ。
少々傲慢な受け応えに聞こえますが、ジャーナリストにそこまで言わせられるフェラーリはある意味すごいでしょう!?
自信がないとここまでは言い切れません。
筆者には、ほど遠い世界の話しです。
打って変わって冒頭の「CARグラフィック」の中には身近な非常に懐かしいCMが・・・
「RACING MATE」という当時のクルマ好きヤング(死語です)の御用達グッズです。
この「RACING MATE」ブランドはクルマ関係のおしゃれグッズとして「シキバエンタープライズ社」が販売しておりました。
シキバエンタープライズ社は式場壮吉さんが社長の会社ですが、その式場さんは元レーサーで
日本グランプリ第1回、第2回の優勝者です。
特に第2回のグランプリレースでは式場さんが乗るポルシェ904がプリンス・スカイライン2000GTを駆る生沢徹さんに
一周、先を許す展開になり、これが「スカイライン伝説」の始まりと言われました。
さらに、この式場さんの奥さんは「雨の御堂筋」歌手の欧陽菲菲さんでした。
そして、その式場さんも4,5年前に亡くなられ昭和の青春の1ページが消えていくようです。
筆者は今でも、映画の「フォード VS フェラーリ」と式場さん達の元気だった時代が一番楽しく思います。
そこには人が明るい未来に夢を追いかけられるモノがあったからでしょう。
そうこう言う今の筆者の夢は・・・
前々回の当ブログで紹介しましたT-PADDOCK630三重支局長の長男で筆者の6番目の孫「太壱」です。
今回はオフロードデビューのひとコマです。
その孫もまじえ、3世代でツーリングでもできたらフェラーリに乗るより幸せなことではと思いますが
やはり歳ですかねぇ~!
ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi
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