2025年7月3日木曜日

『Bike in the sky』#445「時代のヒーロー」と「時代においてかれる者」

7月に入り、気温も連日で35度の真夏の様相になってきた

このレベルの気温になると、さすがにバイクには乗れないし、乗りたくない

とは言え、早朝は30度にはならずバイクには、なんとか乗れそうだ

その土曜、前週からの燃料コックで苦戦していたCB77で、月ヶ瀬に再トライを試みた
当日の月ケ瀬、ライダーは僅か4人ほどで閑散としていた

そしてメンバーからは「今日はトラブっても誰もレスキューしてくれんよ」と忠告を頂いた

どうやら他の常連メンバーは「原二ツーリング」と称して遠方に出かけたらしい

それを聞いて自身は「月ケ瀬メンバーは元気やねぇ~」と呟いていた

だが当方のCBも元気に回復し、往復共に快調に走ってくれたのが救いだ!

そこには先週に届いたリプロ品の燃料コックの件がある

取付けて、当たり前の事だが何の問題も起きなかった事だ
しかし単に当たり前ではなく、今回のリプロ・コック内部の造りの一部には大きな違いがあった

このコックは1970年以降のCB250エクスポート用のリプロ品とされていた

外観はCB72シリーズと全く同じで、違いはON,OFFの表記が左右、逆になっているぐらいだ

で、上記の「造りに大きな違い」とは?になる

画像があれば、説明は要らないが撮り忘れていた

よって、その説明文を記す

コック本体上部のタンク側用の大きなナットを外すと、長いノズルと、予備タン時のフィルター付きの短いノズル2本が根元から生えているように見え出す

その根元の構造が古いコックとは全く違い、2本のノズル差し込み口の穴だけのフラットな面しか見えない

要は各ノズルの根元周りにゴミが溜まらない仕様になっていたという事だ

また今までの古いコックでは装着時、液体ガスケット剤を塗布していたが、今回のリプロ品には一切、手を掛けず素の状態で装着した

それはリプロ品と言えでも製品の精度を確認するための通過儀礼としている

結果は月ヶ瀬の往復、約100kmをコックからの漏れは見られず完走できた

続いて明くる日の日曜も朝から快晴・・・と言うより猛暑の予報

この日は別件の用もあり、久しぶりにチョロQことツインで月ヶ瀬に出向いた

当日も酷暑予想だったので、月ヶ瀬のバイクは少ないだろうと予測したが大外れだった
奥の駐車場も端から端までバイクがズラリ

当然、いつものお茶屋前も・・・
まぁまぁ、ぎっしりだ!

時間にしても、まだ8時過ぎというのに・・・

毎度のメンバーも
画像奥に写る古参のメンバーが指定席を占領している所為か、溢れたヤング?は暑い中、日向に追いやられた?図だ!

そんな中で電気屋のFuj〇さんがCB1100Rでお越しになると、誰かが・・・

「キリンの・・・〇〇やん!」と、自身は何の事かさっぱりわからなかった

すると「キリンの・・・」を記念撮影する為なのか、バイクを並べ直したではないか!?
手前がFuj〇さんのHONDAのCB1100R、その隣がShi〇ちゃんのSUZUKIのカタナ、さらに奥隣がHa〇ちゃんのKAWASAKIのニンジャ・・と、車種は合ってるのか!?

逆方向からでも・・・
なにかの劇画の一幕の様子を再現しようとしたのだろうか!?

だが、ここで「〇〇があったら完璧な図なんやけど・・・」と、もう一台のバイクが足りないらしい

自身はさらに「なんのこっちゃ!?」と分からない事だらけだった

バイクに限らず乗り物には、こうした伝説があると、その主人公気分になれる?のか?

自身の世代で乗り物として「ワ~ワ~」言ってたのは小学生の時の月光仮面が乗ったホンダの神社仏閣CDベンリイだ

高校生になってはイージーライダーのチョッパーハーレーぐらいだろうか!?

さらに言えば1990年頃だったろうか

現役時、出社前に会社近くの喫茶店に置いてあった「バリバリ伝説」と「あいつとララバイ」はモーニングコーヒーと共に夢中で読んでいた

まぁそんなところまでだ!

どちらにしてもバイクに乗るキッカケは「その時代に現れたヒーロー」や「サーキットでのレーサー」「バイクに乗って〇を倒す〇〇」などに影響を受けたライダーは少なくない

だが自身は「キリンの・・・」その謎は解けていないままだ

暇な時にでも調べてみよう

話しを戻して、月ヶ瀬の駐車場にチョロQを止めるスペースは端っこにやっと空いた
自ら「リトルコブラ」と標榜しているチョロQは今回、久方ぶりもあって峠道ではクルクルと小気味よく走れた

だが、かってはラリーカーとしても名を馳せたクルマと並べると些か気落ちする?
隣のクルマはMats〇さんが乗って来たアルピーヌだ

だがアルピーヌと並べても「まったく引けをとっていない」??

そもそも比較するのが、おかしいのだが自身はチョロQが殊の外、気に入っている

今回、チョロQで久しぶりに月ケ瀬に来たが、道中の峠道がバイク並みに楽しかったのが少し不思議な感覚だった

自身は「75歳になってバイクを降りる」としているがチョロQがあれば、バイクの代車として月ヶ瀬詣では続行できそうに思えた

あとは道中の標識や信号等の誤認が心配だが・・・

T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2025年6月26日木曜日

『Bike in the sky』#444 いろいろあり過ぎだ!

ここ数週間はNSUとCB77の燃料コックで悩まされていた

バイクの修理で燃料コックに不具合があったとしても、さほど重篤な問題にはならない

だが、旧車となると話は違ってくる

そこには「旧車」とされる定義が年代で言えば1970年以前とされる

それ以降は「現行旧車」とされ、また1995~2000年以降になると、ただの現行になる

その分別の基準はメカニズムから始まり、その品質に続き、各部材、装備などなどと続く

要はスタイル等の見た目もあるが上記によって、もたらせられる走行性能に帰結する

そんな講釈はどうでもいいが、言いたいのは旧車の維持で大変なのは欠品部品の調達なのだ

話しを冒頭にもどして

その燃料コックで、一先ずNSUは治った?と思われる?が、まだ実走には至ってない

続いてCBは一先ず月ケ瀬まで走らせてみることにする

そんなテストを先週の土日に試みようとしたが、土曜は天候がやや怪しかった

よって土曜は現行車のKLシェルパで月ヶ瀬に到着
月ケ瀬の天候は全くの問題もなく快晴だった

よって月ケ瀬ライダーも10人ほどいただろうか

ベンチ前のテーブルにも
左、T-PADDOCKご近所のYamg〇さんと右、柳生の茶碗屋の匠さん

メンバーが最近は少なくなっても、ここでの話題の楽しさは昔と変わらず実に楽しい

また、ここ月ヶ瀬には一先ず目に留まるバイクも来る

今回はメンバーの一人が乗って来たバイクだ
書見によると発売は1986年とあり、ほぼ40年前に発売された単気筒のSUZUKI  NZ250だ

自身、このバイクの存在は全く知らなかったがカラーリングもあって目に留まった

そしてオーナーのMiy〇さんにインタビューをすると楽しそうにいろいろ語ってくれた

先ず、このNZの発売時の時代背景(バイクのフォルムなどが変わる過渡期)が悪く、販売実績は全くの不発だったらしい

惜しまれるのは、単気筒エンジンだが油冷にDOHCの4バルブを奢っている

さらに軽量化と動作ロスを軽減させるメカニズム

それはロッカーアームを介さないヘッドカム自体がバルブヘッドを直押しさせ、高回転を実現させている事にある

これだけでもスズキの本気度がわかる

他にもエンジンは、すごい機能が採用されていたがマーケティングを間違うと結果は悲惨だ

アングルを替えて観て見よう
車重が明らかに軽そうだ

書見によると118/120kgとあり、オフ車並みの軽さだ

バックスタイルは・・・
自身の感想では少々、華奢過ぎる印象だ

またメーター廻り
バブル時代を彷彿させる、豪奢観が満載だ

このNZは手に入れて、まだ日は浅いらしい

だが、オーナー曰く、エンジンは絶不調だったとか

よって即、メンテナンスもしても本来の性能に戻そうと試みるも現在のトップスピードは、やっとこさ80km/hだそうだ

これも古いバイクの場合、あるあるな話だ

今後を期待しよう

続いて明くる日の日曜

天候は快晴であったことから、やっとCB77の出番だ

数週間ぶりで月ヶ瀬に向かった

だが、CBに事件はまた起きてしまった

あまりの出来事に動揺したのか、ガレージに戻るまで今回の事件を示す画像は一切撮っていなかった

撮れたのはガレージに戻ってからのCBのフロントフェンダー先端のみだ
このフェンダー先端の画像も今回の事件の証人なのだが・・・

では、ここまでの解説をしよう

早朝、問題の阪奈道路をクリアして、CBはいつもの般若寺セブンでコーヒーブレイクに付き合ってくれた

ここまでは特に問題も無く快調に来れた

そして、般若寺セブンからはノンストップで月ヶ瀬に向かった

道中のクルマも、さほど多くはなく気持ち良く走れた

そして、円城寺までの行程も軽快にクリアし、柳生あたりの茶碗屋まで何事もなく快調、快調、また快調!

CBに時間をかけ、いろいろと手を入れた甲斐があっ・・・た・・・

と、その先の温泉施設があるタイトな右カーブを抜け・・・た、と思った辺りで突然、エンジンが片排になる

「え~っ!ウソやろ!」

「またかいな!なんでやねん!」

と、メチャ気分はダダ下がり!

片排で走りながら・・・

「このまま月ヶ瀬まで行く?」

「いや、どっかで止まってレスキュー呼ぶ?」

などと思案してる間に、エンジンのもう片方も今にも止まりそう

「今、ここで止ったら朝とは言え、日差しはかなり暑い!日陰に止めなければ・・・」

と幸い思案する余裕はあった

すると前方に目をやると「大和カントリー」のゴルフ場入口が目に入った

その刹那、CBは息絶えてしまった

50mほど押してゴルフ場入口前の大きな森の影があるところまで一先ずCBを移動

そこで一息つくが、エンジンが急に止まった原因を探るも回答は燃料コックしか考えられない

当方のCBのキャブは非売品のCRキャブだ

要するにガソリンを「がぶ飲み」しないと走らない厄介者だ

そのCRキャブのティクラをシュコシュコとポンプのように押してガソリンを呼び込む

だがキャブのオーバーフロー穴からガソリンが溢れ出すことはなかった

ホース類もチェックしようと携帯工具を出そうとしたが、なんと工具一式も車載していない

こうなってはお手上げだ!

「さ~て、どうすっかぁ~」と、しゃがみ込んで思案していると一台のレーサーレプリカが月ケ瀬方面からやってきた

すぐに月ヶ瀬ライダーと気が付いたので手を振ったが、当方を目にしながら通り過ぎていった

「あ~ぁ!行っちまったかぁ~」だった

が!そのライダーは4,50m先で停止し、こちらを振り返って見ている

自身は「お~い、こっちこっち!」と言わんばかりに手を振った

すると、そのライダーはUターンをしてこちらに戻ってきてくれた
以前の月ヶ瀬での画像だが、そのライダーは棟梁なるGot〇さんだった

そしてGot〇さんに、事の経緯を説明すると、現在月ヶ瀬にいる連中に電話をかけレスキューを頼んでくれた
この画像も以前のモノだが、電話の相手は右端のAsa〇さんだったと思うが・・・

そのAsa〇さんの指示で?か、どうかは不明だが

また、上画像の右から二人目、Id〇さんも駆け付けてくれた

そうこうしている最中で
            
こちらの画像も同じく少々お若い画像を使わせて貰っているが、リキモリ代理店の元社長、Iwa〇さんも立ち止まってご心配頂いた

そして若きエースが月ケ瀬から登場
その大和カントリー前の入口に2スト独特の甲高いを音を響かせ、最後にご登場いただいたのが陶芸家のIku〇先生だった

そうして皆で、当方のCBをT-PADDOCKまでどう運ぶかを悩んで頂いた

結論はIku〇先生が「うちの軽バンで僕がタツミさんとこに運びますわ!」で一件落着となった

その際には、さらに月ケ瀬ライダーのHig〇さんやTan〇さんのお二人も参加で積み込みも一瞬で終わってしまった

今回の件では、皆さんのお気遣いが大変ありがたかったが、書き切れないので割愛させてもらっている

Iku〇先生の運転で柳生からT-PADDOCKまで40分ほどだったろうか、あっという間に着いた

道中、ビジネス談議の話題になるとIku〇先生に運んでいただいているにも関わらず自身はひとり喋っていた

あとで「いかん、いかん!また悪い癖が出たではないか!?」

で、T-PADDOCKについてCBを降ろした

その時、Iku〇先生が・・・

「アッ!タツミさん、フロントフェンダーの先が前方に押し込み過ぎて凹んでますわ!」

「どうしましょ!?」と、気まずそうにされていた

自身は「え~よ!え~よ!これぐらい!運んでくれただけでもありがたいのに・・・」

で、Iku〇先生が帰ったあと、フェンダーの修復をしたのが上述のCB画像だった

CB77に関しては2年前の2月にも転倒骨折で月ヶ瀬ライダーには迷惑をかけた

その当時、今回のCBを運んでくれたIku〇先生のガレージに同CBを長期に預かってもらった

二度もIku〇先生始め月ケ瀬ライダーにお世話になるとは・・・

で、その昼下がりT-PADDOCKに、まさかの話を持ってきた御仁が・・・
言わずとしれた、ご近所のIshi〇さんがやってきた

乗って来たのは画像のスクーターではなくBuellだった

顔を見るなり「今日、CBでまたみんなに迷惑かけてなぁ~」と言い出した途端・・・

「イヤ~、俺も今日、月ヶ瀬から針テラスにスクーターで向かってたら針テラスまで、もうちょっとという所で突然エンジンが止まりよってん」という

「で、針テラスの近くに知ってるハーレーショップがあるので、そのショップまでの緩い上り坂を汗だくで押していってん!」という

スクーターと言えども、この暑さに坂道を押さなければならないとは想像するだけキツイ

まぁなんとかレッカーも手配できてスクーターは買った店に運んでもらえたそうだ

だが、Ishi〇さん自身はレッカーには同乗できず電車で自宅に戻ってきたとか・・・

そんな事より、Ishi〇さんは・・・

「新車で買って、まだ間がないのになんで止まりよんねん!」に憤慨していた

当日の東大阪、阪奈道路近所のライダーは祟られているようだった

たぶん、高温多湿状態で電気系に不具合が出るイタ車あるあるな症状では・・・

そんな意味不明な話で当日のT-PADDOCKお茶会は盛り下がっていた

それよりも当方のCBが・・・
やはり、どうもコックに問題があると思われる

こんなテストもやってみる
いろいろ試すが・・・生きてると言えば生きてる・・・アウトだと言えばアウトと微妙だ

ここは一念発起、ネットで再度、コックを探してみよう

で、検索!

「えっ!?、あるやん!」
意外とサッと見つかった

ただ純正ではないリプロ品で、それもCB250エクスポート用だった

画像で見ている限り「合うと思うけどなぁ・・・」

昨日、届いた!

さて、ちゃんと取付でき機能してくれるのかぁ~

だが自身はコックで「もうちょっと疲れてきたがな!?」だった

T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2025年6月19日木曜日

『Bike in the sky』#443 昭和エレジー・・・

先週はCB77とNSUにサスペンスな出来事が起きたとした

その続編を綴るには自身の「間抜けさ」を、あからさまにしなければならい

先ず、CB!

特に、今回のCBが止まった原因を記事にするには、あまりにもお粗末で情けない

端的に言えば「ガス欠」

ただ、ガス欠になった原因が問題だった

それを解決しなけらば問題は抱えたままになる

続いてNSUもガス欠の症状だった

二台とも、そうなる症状の原因は・・・
このシーラーと言われるガスタンク内面の補修剤だ

これを当ブログの#440で、NSUガスタンク内面に塗付したと書いた

そして塗付後に若干余ったが、ふと「ガスコック周りに使えば滲み漏れも止まるのでは・・・」と甘い考えが頭を過ぎった

その後、一日開けて・・・

このシーラーをCB、NSU共にコック周りに塗布し乾燥後、ガソリンも入れ、一晩寝かして完璧に止まっている事も確認した

それで完璧に止まったと思い込み、前回記事の先ずCBで月ヶ瀬に出かけた訳だがタンク内のガソリンは2,3Lぐらいだったろうか!?

阪奈道路頂上を越えていった先のガススタンドで給油すればよいと判断して出かけたが、そのスタンドまで、もたなかったという事だ

いつもなら予備タンコックに切り替えれば、難無く走れたガソリン量だが・・・

原因は余ったシーラーの成分変化と、その塗付作業の杜撰さにあったと思われる

これを事細かく解説すると、またダラダラ記事になってしまう事から結論だけに留める

そんな原因を修復すべく最初からやり直したという事だ

そのCBより先に修復作業に入ったのはNSUから・・・
NSUはCBよりも重体だった為に順番が変わった

症状がコックだけではなくキャブにも影響しているようで再度、バラして・・・

ついでに
インマニ周りも、ガスケットを新たに造り直し・・・

接合面も液体ガスケットを薄く塗り
二次エアーの吸込み防止も入念に

ここで燃料コックもバラシて・・・
画像は完全洗浄後だが、今回の最大の原因であるシーラーのダマ状を取り除く作業を行った

このシーラーはガスタンクの漏れ止めには最高のパフォーマンスを見せる

だが、問題はシーラーが余ったとしても時間を開けると本来の凝固機能が落ちるというか、荒くなりダマ状になったと思われる

結局、いつも使っている

キタコ製の液状ガスケット

それを再度、コック周りに塗付して
タンクに装着

ついでに
燃料ホースも交換して・・・

これでNSUは完璧に?修復できた?と言いたい?と思っている

まぁ何にせよ、70年も前のバイクだ

オリジナルパーツは95%、ほぼ出てこない

であっても、現代のパーツを上手く合わすことができれば、まだまだ秀逸なパフォーマンスは見せてくれる

似たような境遇のCBは、まだまだパーツは出るが年式によっては超希少パーツになっている

そのCBも今回はNSUと同じ現象だが、コックの構造が違う為、対策は思案中だ

そんなこんなで、まだまだ旧車道で遊んでいるが遊ぶ時間には限りがある

同時にガレージの片付けも遅々として進まない

その片付けでは、こんな珍しいモノも出てきた
昭和30年前後の油注しだ!

ブランドは「MARUBISHI」とある

この油注し、ノズル部分の赤い根元を緩めて外し、ノズルを逆さにし、本体に差し込むと赤い部分はキャップに早変わりして油も漏れず保存ができる仕組みになっている
当時としては、なかなかのアイデアだが注油できる状態に戻した時、ノズル部は油でベタベタになっている

この結果を当時の開発者が、どう捉えていたか・・・思わず笑みがこぼれる

で、その「MARUBISHI」という会社をちょっと調べてみた

このブランドの会社かは不明だが1927年の創業の「丸菱油化工業(株)」が出てきた

おそらく間違いなそうだ

資本金 1,800万円
社員数 119名
売上高 72億3,500万円(2024年)

現在は東京にも支社があり他所にも研究室もあって立派な会社になっていた

それを読んで・・・

「へ~、この『あやしい油注し』を開発した会社が立派な中小企業になってるやん!」

と、何故か我が事のように嬉しい気持ちになっていて・・・

という事は、油でベトベトになる油注しはマイナーチェンジを掛けて、より良いモノを目指したのだろう
例えば、こんな油注しかな!?

いやいや、これは今から20年以上前にアンティーク調にしたものを購入した

自身は機能も大事だが、優先すべきは先ず見た目の雰囲気なのだ

その雰囲気は往々にして1970年前後の昭和感が大好物だ

そんな時代を再現したくて今の家付きガレージを造(創)ったのかもしれない

「あ~、あと2年かぁ~」

また溜息をついている・・・

T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2025年6月12日木曜日

『Bike in the sky』#442 「木曜サスペンス劇場」 開演

年間で最も、うっとうしくなる梅雨の季節に入った

うっとうしいと嘆いてはいるが、適度に雨が降らねば真夏の水不足にも悩まされる

自然とは、よくできたもんだ!

そのよくできた事と、まったく関係ないが「よき友人」が先日T-PADDOCKに遊びに来てくれた

その友人とは・・・
(Nog〇さんの画像を借用)
画像の左に映る白いタキシード姿のチューバ奏者で、ミュージシャンのNog〇さんがその人

「あくまで趣味でやってる」と言われていたが、この画像の撮影場所は、たしか大阪フェスティバルホールだったと思う

そんな名所で常々コンサートに参加するって、なかなかできることではない

そのNog〇さんとは、もう20年ほどの付合いになるだろうか!?

行きつけのバイク屋で遭遇してからツーリングなどにもよく行った

このNog〇さんもバイク好きで一時は何十台?もあったとか!

ただ失礼ながら誉め言葉で、ややゲテモノ?いや魔改造?いや個性的?と言うべきか(笑)

その類のバイクをたくさんお持ちだ!

その証拠に・・・・
このベスパカーはNog〇さんから譲ってもらったが、世間ではゲテモノ扱いだろう

だが、このベスパカーはT-PADDOCKではBeckの次に来るプレミアムカーのポジションにいる

ただ、このベスパカーには面白い縁があってNog〇さんが以前に、オークションで手に入れた

そのオークション入手先の人は、なんと自身の友人であるKin〇氏からだった

そんな事が判明した時の様子を紹介しよう

そのKin〇氏がT-PADDOCKに遊びに来た時、件(くだん)のベスパカーを見るなり・・・

「うん?え~!オ~!・・・これ、僕が乗ってたやつですやん!」

「ここのエイジング掛けたとこや・・・僕が手を入れたとこや・・・」

と、まぁしきりに楽しく騒いでいたことがあった

「世間は狭い」とは、こんな出来事を指すのだろうと、その時つくづく思った

そのKin〇氏もなかなかのアーティストでUSJでのアトラクション設営などの仕事もしていた

そんな昔を思い出しながらNog〇さんとも3時間にも及ぶ楽しい時間を過ごすことができた

あまりに楽しい昔話で盛り上がった所為か、T-PADDOCK来店時の写真撮影を完璧に失念していた

楽しい話題は埒外に置くが、それよりもどうしても写真に撮っておくべき写真を1枚も撮っていないのが問題なのだ

それは当日のNog〇さんが乗って来たバイクだ

とにかく笑かしてくれる魔改造のバイクなので、Nog〇さんにそのバイクの画像を送って欲しいと依頼した

それがこれだ!
港に停泊する豪華客船をバックに映るNSRだ!

NSRと聞けば一瞬、Nog〇さんは「峠族の走り屋か?」と思われるだろうが・・・

よく見て欲しい!

ハンドルのグリップの位置だ!

何か違和感を感じるだろう

そう!ありえない!
あの名車、NSRが・・・アップハン仕様に・・・

後方からハンドル周りを眺めても・・・
「うん!?族車か!?」とは失礼だが、そう見えてしまう

上の画像は、すべてNog〇さんから送ってもらったが自身が「魔改造したNSRをブログで使いたい」と申し出たら喜んで送ってくれた

上の画像、前後のタンクパッドにも注目だ!

なんとLVのロゴマークが入るヴィトン・バッグの生地をパッド代わり当てている

この感性を自身は、どう捉えていいのか!?

自身も一応、服屋として30年ほどのブランドビジネスをやってきたが、このNog〇さんの感性?には昔から悩まされていた(笑)

まぁこれも「個性」と言うのだろう

なんにせよ、自身はNog〇さんという方がお茶目で大好きな人だ!

だた、この魔改造だけは「堪忍して欲しい」と昔から伝えていたが治っていなかった(笑)

そして話題は変わって先週の月ヶ瀬だ

先ず土曜日の早朝、CB77で月ヶ瀬に向かった

ところが、その日はCB77が阪奈道路頂上に近づいた時、突然、愚図り出しエンジンが止まってしまった
なんと言う事だ!(画像は阪奈ではなく月ヶ瀬)

あり得ない!

単なる故障でもない!

幸い停止した所が頂上手前という事で、手押しで反対車線に入り、あとは惰性で阪奈道路の下まで戻ってこれた

そこからはT-PADDOCKまでの数十米を手押しで戻れた

なんともバイク乗りには、あってはならない事が起きたわけだ

そして、明くる日も災難に見舞われそうになる

その日曜、午前中は曇り予報

よってバイクではなくBeckで月ヶ瀬に出かけた

だが、毎度の月ヶ瀬ライダーは雨予報からか、引き上げていくではないか

その数人が残っている中で珍しい方がクルマでやってきた
言わずと知れたNissanのGTR

このモデルはKPGCと言われた型式のGTR2代目だ

巷ではSOHCエンジンのGCにフルチューンをかけGTRもどきにしているのは、よく目にする

だが画像のGTRオーナーのYos〇さんはオリジナルを大切にされる方なのでノーマルだ

当然、話はバイクではなくクルマ談議になっていった
自身はBeckだったが、話は留まることがなく大いに楽しい乗り物談議ができた

そして半時が過ぎた辺りで空模様が怪しくなってきた

よってYos〇さんに失礼をし、月ヶ瀬から引き上げた

その帰りの道中、水間トンネル手前でポツポツと雨が降り出してきた

慌ててBeckを路肩に寄せ、運転席に幌を掛ける

そして再度、走り出すが特に雨が室内に入ってくることはない

ただ、Beckが汚れることに、なぜか可哀そうな感情が沸いていた

そして、なんとか阪奈道路の奈良側の頂上付近に達した時、Beckのエンジンが・・・

以前に発症した「ブスッ、ブスッ・・・」となる、息継ぎ状態で一瞬、エンジンが止まりそうになった

「え~!またぁ~」と思ったが前回ほど重症ではない

一先ず、阪奈頂上も無事クリアしてガレージには何事も無かったかのように戻れた
話題は逸れるがBeckに久々「幌を付けた」と前述であげた

だが、この幌もBeck本体と同じ37年の時を経ている

自画自賛だが、当方のBeckの幌は撥水性も全く落ちずバシッとした感覚で装着できていた

こんな僅かな事でも歳の所為か、感動している

そんな事より、話しを戻してトラブルの原因を探らねば・・・

早速、原因を探るも、またもや燃料系の詰りと判断

だが燃料フィルターは既に交換もしている

よってガスタンク内を調べるも、ガソリンが20L以上入っている

これではタンク内をチェックできない

よって、先ずガソリンを抜く作業から
合わせて25Lほどを手押しポンプを使い、ガソリンの携行缶に移し替えた

そのポンプを使った作業の最中、黒い塊が吸い込まれていくのが目視できた

「お~、まだカスが残ってたかぁ~」

よってタンク内を空にし、真っ白な綺麗なウエスをタンク内に突っ込む

そして長めの極太番線を120°ぐらいに曲げ、そのウエスをタンク内で隅々まで回す

すると、残った少量のガソリンにまみれ、ウエスに付着した状態で黒いカスが回収できた

それを数回繰り返すと最後のウエスにはカスの姿は消えていた

念の為、ガスタンク内をランチ時に合わせて2時間ほど乾かす

ランチも終え、次は初めてのチャレンジを行う
だいぶ乾いたであろうタンク内に新兵器で挑む

それは上画像の様に掃除機の長いホースを外し、細い箇所用のノズルの先端に極太のホースを粘着度の強いガムテープで巻き付ける

そしてホース先端を45°ほどでカットし、タンク内の隅々まで行き渡る様にする

掃除機のスイッチを入れる

すると「ビュイ~~~ン~~・・・」と力強く、タンク内に吸い付いている

初めての事なので5分~10分ぐらいで止めた

鏡に懐中電灯の灯りをあててタンク内を覗く

「お~!綺麗になった?なったか?なったやろ?・・・う~ん!よく見えん!」

これで、また様子を見ることにしよう

だが件のCBが、なぜ突然止まってしまったのか!?

原因に心当たりは、あるにはあるが・・・

その心当たりは、なんとNSUにも感染していた

この木曜サスペンス劇場は・・・「 To be continued!」

T-PADDOCK630 T/Tatsumi

2025年6月5日木曜日

『Bike in the sky』#441 引越し準備!?荷物増やしてどうすんねん!

先週の記事は75歳までの「あと2年を楽しもう」で終わっている

だが、その「あと2年」のスタート月にあたる6月に入ったが、楽しむどころか苦しんでいる

その苦しみとは、いわゆる「やぶ蛇」になってしまった事だ

先週の記事でNSUのガスタンク・コック「ガス滲み漏れ対策」は、うまくいったとした

その勢いでドライサンプのオイルタンク下部からのオイルの漏れも対策しようと・・・
その箇所は、後輪やその足回りを全てバラさないと作業はできない

そしてバラしたが、それでもオイルタンクからの滲みの箇所を特定するには難儀をする
上画像に六角状のエンジン側から戻ってくるオイルホースのキャッチャー口がある

その六角口の根元が怪しい

そこまでは、なんとか漏れ箇所特定に辿り着いたが、そこの修復がタイト過ぎて疲れてきた

そんな時は気分転換でバイクに乗るのが一番だ

早速、バイクで出かけた
だれもいない月ケ瀬!

その数分前には・・・
左に映る御仁は一年振りで月ヶ瀬に来たMats〇さん

そして隣に写る御仁は同画像スクーターオーナーのIshi〇さん

ふたりでスクーター談議で盛り上がっていたが・・・
楽しそうにバイク談議をしているが、このあと二人は自身をほったらかしてサッサと帰った

いまや月ヶ瀬は「ジジ捨て山」になってきたのか!?

年寄りをほったらかして嘆かわしい事だ!

そんな訳で・・・って、どんな訳かは、わからないが自身もガレージに引き上げた

で、前述のNSUの続報だ
上述の漏れ箇所だろうと思われたところに、先週、先々週と記した漏れ止め用のシーラー

そのシーラーが、まだ若干残っている

だが残ったシーラーは何度も容器の蓋の開け締めを繰り返した所為か、固まり出していた
それでも何とか、当該箇所周辺には塗ることはできたが、既に「ダマ状」になっていたので上画像の通りブツブツ状が醜い

まぁそれでも漏れが止まれば「御の字」だ!

うん?御の字?

表現が間違っている

ここは「ラッキー」ぐらいの軽い感情だろう

話しを戻して・・・

シーラーが固まるまでは、またしばらくの時間が必要だ

その空き時間で・・・
このイスもT-PADDOCK630にて眠ったまま相当の月日が経った

このイス!

「スーパーチェア」と呼んでいたと思うが、T-PADDOCK630がある、この東大阪市

その東大阪市で数年前、市内の工場やデザイナーが集まり「G-SES」と銘打った「東大阪発のモノ創り集団」を結成した

そこで各社の代表が仕事終わりに夜な夜な集まり、大手企業の下請けだけではなく自らのモノ創りをしようと開発と製作を始めた

その時の第1号の製品が上画像の「スーパーチェア」だった

デザインは工業デザインに慣れた人間が行い、製作は各工場の特異とする範疇で分担した

足回りにはアルミ材を使い切削加工で微妙なアールも難なく造作

またシート部の器にあたる一体形成の背もたれや座面の加工は、アルミ材を叩き板金の手法で造られた特注モノだ

そんなスーパーチェアの見た目の訴求力は、それなりだった

あとは座り心地が良ければ「東大阪の工場が創ったモノ」として大々的に販売予定寸前まで漕ぎ着けた

そして、シートに腰を掛け、背中をイスに委ねる様にもたれ掛ると・・・

フワ~ッと、からだは気持ち良く沈み込み夢心地へと誘われる・・・はず、だった

ところが・・・

座ってもシートはビクともしない!動かない!硬い!

なんと言う事だ!

そして、このプロジェクトはここで頓挫してしまった

その後はT-PADDOCK630で、なんとかシートらしい動きができないものかと預かっていた

多少はシートの動きが出る様にはなったが、夢心地には程遠い

そして先日、自身で再度、ショック周りをキチっと組み直した
この画像のショックはバイク用でカブクラス並みのショックだ

当初は、そこそこの座り心地を期待したがストロークが長く、かつ硬くて動かない

そこでショックを換えることに
相当、高さも低いタイプにし、コイルもバネレートの低い?モノにし、座ってみた

腰を掛けた状態ではショックの沈み込みは50~80mmぐらい
だが、以前のまったく沈まないシートの座り心地よりは「ちょっとマシかな!?」のレベル

これでは、まだまだ売り物としては遠いところにある

こうなるとT-PADDOCK630内に、またもやガラクタ?とは失礼だが荷物が増えたことになる
あと2年で退去する家付きガレージには似合っているのか!?

まだまだ悩ましい日々は続きそうだ

T-PADDOCK630 T/Tatsumi