2023年1月19日木曜日

『Bike in the sky』#320 Bike in the skyは基本中の基本の中にあった

前号ブログの最後で「家電(いえでん)しか通信手段のないHin〇さんの安否が心配だ」と記した

そのあとの先週の日曜日は自身は月ヶ瀬に行った

気温も10度近く春を感じさせる天候で月ヶ瀬ライダーは、それなりに集まっていた

しかし当日の月ヶ瀬の天候は暖かめではあったが深夜の雨のせいか路面はけっこう濡れていた

自身は路面の状態は予測できたので・・・
乗り出したバイクはマルチユースのシェルパで参上した

そして着くなり毎度の”たわいのない話し”だが、今回は「主語と述語の成り立ちで会話が成立している」と・・・

それが何の話からか、そんなことで盛り上がり自身の老化防止の一助になった

と、そこに冒頭の安否を心配していたHin〇さんがやってきた
「おー、生きてたんや!」と会うなり自身は開口一番

そして「電話かけたけど返信ないし、メッセージも入れたけどそれも反応ないし・・・」と続け様に話す

すると・・・

「アッ!すんません、返信忘れてました・・・」だった

まぁ生きてて良かった話だが、Hin〇さんの超マイペースには驚かされる

要は前号ブログではセルペットのプラグでお尋ねがあったのだがHin〇さんもセルペットを買われたらしい

そのセルペットのプラグの番手の問い合わせだが現行のバイク用プラグではセルペットの特殊プラグが無い事は伝えた
上画像の左のB-4と記されているプラグが現在、自身のセルペットに元々ついていたプラグだ

そして右のプラグが一般的に現行で販売されているネジ部が短いショートタイプのプラグだが比較すると電極部分の僅かの長さが高いのがわかる

この現行のショートタイプのプラグではセルペットに装着すると、自身も取り付けてゆっくりピストンを動かし、チェックしてみたが僅かの高さでピストンに当ってしまうのだ

このピストンに当たる話をHin〇さんに電話で伝えていたらHin〇さんはホームセンターに行ってプラグを見つけたとのことだった

聞くと、なんと芝刈り機用のプラグが使えるとのこと

それを聞いた自身は、「まさか芝刈り機用が合うとは・・・」と露ほどにも浮かばなかった

まぁ、こういった情報も月ヶ瀬のコミュニティがあるからだろう

機会があればホームセンターに行くことにしよう

だがT-PADDOCK630のセルペットでは先週から未だに不調続きで心当たりを再度一つひとつ手を加えて再調整をしている

そして残った課題の一つで今回は点火時期もキチっと合わす
上画像下に映る青い円筒形のライトが「タイミングライト」と言われ、このライトをエンジンをかけてフライホイルに照射する

するとストロボ効果でポイントが開いた瞬間(=プラグの点火時)をホイル側とケース側の合いマークで確認することができる
上画像はエンジンがアイドル状態だがフライホイルが回っていてもストロボでホイル側面の矢印が真下に写っているのが見える

その矢印と矢印先のクランクケース側の合いマークの位置が合ってれば点火タイミングが合っていることになる

そして、この状態でアクセルを回しエンジン回転を上げていった時、ホイル側の矢印位置が回転に合わせて進角すればエンジンは正常に作動しているとなる

結果的にはアイドル状態で数度ズレていたがポイント台座を若干、修正することで合いマークは合った

これで組み上げて再度、走行テスト

結果、スタートはゆっくり発進し中速まで引っ張って2速に入れると愚図り、3速にギアを入れると愚図った状態から間が開いてからググっと加速しだす

「う~んんん・・・」

これで原因は確定した

それは一つひとつ疑わしい所を解決していって残るところはここしかない

そういった感覚で間違いなくフロート内の油面の高さが高すぎると結論を出す

そして、またエンジンを下ろして
この1963年のセルペットのキャブ調整はエンジンを都度都度下ろさないと作業できない

とにかくメンテナンス性がスコブル悪いのが玉に瑕なのだ

だが、このセルペットの調子を出すのに既に3,4回はエンジンを「下ろしては組んで」を繰返している

お蔭で、「バラす組む」に慣れてきたと同時に、ちょっと楽しくなっている自身がいるのに気づいた

そして本題の油面調整だが
この画像は初めてキャブレーターを開けた時の画像なので、こってり汚れている

このチャンバーに溜まるガソリンの上面が油面位置なのだが・・・

こちらの画像も同様に初めて開けた時のものだ
今回の油面の調整は上画像のフロート位置を修正して油面を下げる作業なのだが、症状からして2~3mm油面を下げたい

即ち上画像の左右フロートを繋いでいる真鍮の渡しの真ん中にあるクリップを拡げ、その下にあるフロートバルブが速く閉じるように調整する作業なのだ

元々は油面調整の定石とした位置でセットしたが症状からしてクリップの拡げる幅は1mmそこそこ

この作業はクリップを少し拡げてはキャブを仮組し車体のガスタンクから出ている燃料ホースを直接キャブの注入口に繋ぎ燃料コックを開け数秒の間をおいて、またコックを閉じる

そしてキャブ本体からフロートチャンバーを開け油面を確認する

これを油面の目標位置になるまで繰り返すが2,3回のチェックで決まった…と思う

どちらにしても大変面倒くさい作業だ

そして、サクサクっと組み上げ再度、テスト走行

エンジンは一発で始動

アイドリングは安定している

アクセルを数回、あおる

「ギャ~ン、ギャ~ン、ヴォ、ヴォ、ヴォ、ギャ~ン、ギャ~ン」

「なんかエエ感じちゃうん」

で、実走テスト

T-PADDOCK630ガレージから近所の1kmほど走ってみた

1速に入れ、少し引っ張って2速に入れ、3速に入れ最高速は約60km/h!

明らかに改善した

ただ100点満点とは言えない

チェンジ毎に若干の愚図りが少しある

だが採点は85点というところだ

「今日はこのぐらいにしといたるわ!」で自身も疲れた

だが今回の前号以前から続くセルペットの整備は約60年前のバイクということで走る原理が非常にシンプルであることだ

よって基本中の基本の作業で、その基本をキチっと、こなすことでバイクは応えてくれる

今時のCP搭載の電子部品が多い乗り物と違い原因が絞り易い点は「Bike in the sky」の由来となるバイクの楽しさを教えてくれる

結果としては「乗ってて楽しい」となるのである

そんな話は先週のT-PADDOCK630へのお客様とも共有できた
伊賀市からお越しのTuf〇さん御夫妻

Tuf〇さん御夫妻とは、お付き合いは相当長くなってきたが相変わらず仲良くして頂いている

このTuf〇さんは画像のCB750とW1S、そして昨年にはXS1も購入され、新たに自宅ガレージも3台が余裕で並べられるスペースも確保されてと充実したバイクライフを楽しまれている

自身と同様、仕事もリタイアされ整備スペースも相まってバイクライフが更に充実されている

なので平日でもツーリングを兼ね、T-PADDOCK630でバイク談議でひと時を過ごして頂ける

でも奥様を乗せ、常にバイクで一緒に出かけられるという方はバイカーの中でもグッと少くなるだろう

羨ましい

この奥様、自身は「タマちゃん」と気安く呼ばせて頂いているが非常にかわいらしい奥様なのだ

だが、このタマちゃん、ゴルフをさせると・・・

それは、またいつかの機会で!

T-PADDOCK630 T/Tatsumi

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