2021年5月20日木曜日

『Bike in the sky』#234 旧車はイジられてなんぼ!

コロナワクチンが全国で少しづつですが接種が始まりました。

あと少しで我々、年寄りも接種が受けられるようになるのですが、今のところ私の2回目までの接種完了は6月の中旬以降のようです。

それまではとにかく感染しないよう気をつけるしかありません。

私は幸い?ガレージに籠ってやることが満載ですので感染リスクは少ないと思います。

ところがバイクたちが・・・

特に古い世代のDucati Mach1以前のバイクたちに感染なのか、旧車のあるあるでエンジンからオイル漏れが・・・

それは先週、再度乗り出しましたMach1のリア周り走行テスト時に発覚しました。

そのリア周りテストとはスプロケ・ボルト及びそれに関わるハブ周りの相性?のようなことです。

前回までの記事では1/4インチボルトでは強度的に不安を感じることからネジ専門業社に径7mm頭11mmの特殊サイズを発注したことまでは書きました。

上の画像はその新たに発注したボルトを装着したところです。

ところが送られてきました今回のボルトは、径は7mmで合っているのですが頭が12mm!

よって業者に問い合わせると「今は11mmは生産中止で12mmのみ」とのこと。

で、サイトの記載ミスを認めた上で「頭11mmは対応できないので返金、12mmのネジは処分して欲しい」となりました。

仕方ないので、この12mm頭を加工して使うしかない。

ところが同時に購入したナットはサイズが、なぜか11mm!

ということは発想を変えてナットをハブ内側に付け替える方法で作業再開です。
ナットはすんなりハマったのですがボルトの先端が数ミリ、はみ出る。

はみ出た先端はカットすればいいのですがボルト頭が表側にくると、そこにワイヤーリングの穴を開けなければなりません。

そこで
専用治具を使ってボルトを固定

2mmの細いドリル刃を使い刃先がボルトの頭をかじり出すまで徐々にボール盤先端を下げます。
慌てて先端を下げるとボルト頭の側面を刃先が滑って、細いドリル刃は簡単に折れてしまします。

こうして
6本のボルトにワイヤーリングの穴が開きました。

次に意外とムズいワッシャの穴あけ!
7mmのワッシャは手元にありませんので内径6mmのワッシャを7mmに開ける作業。

この作業の何が難しいのか!?

問題はワッシャの薄さにあります。

バイスにワッシャを縦横に垂直水平でセットしなければなりません。

そして7mmのドリルの刃先にワッシャが飛ばされないようバイスを締めこみますが締めこみ過ぎると薄いワッシャは変形します。

よって、ここからワッシャをラジペンで軽くホールドしながらドリルの刃を降下速度もゆっくり、ゆっくりと下げていきます。

下げながら刃先がワッシャに引っかかる感じで飛ばされそうな時は下げる力を抜きます。

とまぁ、けっこう息を凝らした作業で、たった6枚ですが終わった時は「ふ~っ!」と一息ついております。

そうこうして次は
スプロッケト裏側のダンパーゴムの修正。

このゴムは純正ではないようですのでピッチが均等になるよう修正しハブ本体に薄くボンドを塗付して接着します。

そしてハブにスプロケを付けワイヤーリングもしてスイングアームに組付けた状態が冒頭の画像です。

基本的なチェックも終え、先週の土曜はテスト走行に向かいました。

特に今回の修理箇所では私的には問題はなかったのですが、月ヶ瀬に着くなり新たにまた例の如く問題提起?の洗礼を受けます。

毎度のことですので私も慣れてきたのか、私にカマってくれないとなぜか寂しく感じる月ヶ瀬詣でです。

その癖になってカマって頂いたところは・・・

スイングアームのピボット部分の左右のガタが大きいと指摘されました。
この部分のガタは私も頭にはあったのですが、私の拙い知識では先ず、このスイングアームをどうやってフレームから外すのか?

ここが解決しないと前には進めません。

と言いますのもMach1は約60年近く前のバイクで、個体数も非常に少ない希少車でパーツも極小!

よって過去にはピボット内のシャフトと思われるところを叩いて抜こうと試みたのですがカ~ン、カ~ンと甲高い音を立てるだけでウンともスンともいわない状態。

ここでもっと力強く叩けば抜けたのか、もしくは、なんて事ない方法で抜けたのかもしれませんが裏付けが取れていない段階では無理は禁物です。

一先ず普通には支障なく乗れますので、それよりもフロント周りや他にも改善させるところがまだまだあります。

その矢先で今回、冒頭の「オイル漏れ感染疑惑」になったのですが特定はできていません。

ただ漏れている箇所の右カバーを開けると嫌な所からオイルが・・・
一応、漏れの原因であろう箇所のクランクケースから出ているFスプロケのスプラインシャフト、そしてクラッチレリーズからのプッシュロッド、さらにミッションシフターとの合口カムシャフトの3か所を液体ガスケットで埋めてみました。

70年以降のバイクであれば、こういった箇所はシールゴムがあってそれを交換することで対処できます。

しかし、このMach1にはそのようなシール状のものはありません。

一先ずガスケットが乾くのを待ってエンジンを15分ほどかけっぱなしにしてみました。

その状態ではオイルは一切の滲みもありませんでした。

一応止まったことにして次の溜まっている作業のKAWASAKIシェルパ、KLに移りました。
エンジンをフレームに載せているところ

油でドロドロになっていたエンジン周りやショック周りも、少しはスッキリしました。

しかしKLの作業は長い間、中断しておりましたので作業再開を始めましたがどこから手を付ければよいのか・・・

と、そんな状態のところで先週の続きの・・・黒い方のお話し!
奈良在住、士業のMa〇さんが突然、お越しでした。

大阪から奈良に戻る途中で少し時間があったので立ち寄って頂いたようです。

今回は久々にお越しでしたので月ヶ瀬には乗っていけない、ここでしか見れない乗り物をお披露目させて頂きました。

昭和のミゼットによく間違えられる三輪車のVespaCar P50 Ape!
せっかく来て頂きましたのでエンジンをかけて昭和の雰囲気を味わってもらいました。

手動キックは2回でかかり、快調ぶりと2ST独特の排気音はご堪能?いただけた?かな?

それをご覧いただいたMa〇さんは「月ヶ瀬に乗ってきてくださいよ!」とリクエストを頂いたのですが・・・

私は「いや~、非力やから阪奈、登らんかも・・・」と。

まぁ、それもあったのですが、もしこいつで月ヶ瀬に行けば「また何を言われるやら・・・」それが先に頭を過ぎります!

「いやいや、それはないない!」

では!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

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