各地で雷雨による被害が多発しています。
バイクなんぞに乗ってる場合ではないのですが・・・
そんな悪天候続きの束の間の先週の日曜昼下がり!
現在、T-PADDOCK630でお預かりしておりますセローのオーナー様がお友達とお見えになりました。
左からOka〇さん、Kur〇さん、Sin〇さんの御三方!こちらにお見えになった理由は「是非、T-PADDOCK630のコレクションを見たい。」ではなく・・・
この「キー」がその理由を握る“キー”なのです。要はOka〇さんが奈良の山奥で自宅のキーが無いのに気づき自宅に帰るにもご家族は外出中で家には入れない。
ならば皆さんで協議の上、「暇つぶしにT-PADDOCKに行かへん?」となってのご来店です。
それでも私的には大歓迎ですの快くお迎えいたしました。
そんなこんなで子育てや夫婦関係や仕事についてや、などなど・・・3時間半にもわたっての御滞在でした!お越しになったバイクたちは・・・
Sin〇さんのGPZ Ninja!エンジンは乗せ換えて大切に乗っておられ、愛情をひしひしと感じ取ることができます。
つぎが
Kur〇さんのNewマシン。BMW S1000!
車体色は画像では白に見えますが少しパールが入っているようなライトグレーでジェントリーな匂いがします。
そして
このOka〇さんのセローでは私は現在、いろいろとバイクについてお勉強をさせていただいております。
今週でお預かりして丁度ひと月になろうとしており、いよいよお引き渡しというところでまたまたの問題発生!
その問題箇所の前に前週からの作業内容の進捗・・・
フロントブレーキのキャリパのオーバーホールは完了し、次はマスターシリンダー周りにかかるべくブレーキオイルタンク内を清掃しようとタンクキャップの2本のビスを外しにかかります。ところが画像の様に左ビスはなんとか弛んだのですが右ビスが、またもや固着ってアウト!
今まで何度も固着りを乗り越えてきましたが場所が場所だけに荒業も行使できず、ここはドリルの出番!
こういう事態では今時は専用の特工があるそうですが私は昭和の匠たちにご教示頂いた秘技を駆使します。
それはドリルでビス頭の十字を超低回転で潰しにかかります。
潰して円周が大きくなったところでドリル刃で切り立ったところに鋭利な先を持つ極太の千枚通しのようなモノをハンマーでコンコンと左回転方向に叩きます。
すると全く動じなかったビスは弛みだしキャップが開きました。
その中は・・・
まぁ想像はしていましたので、お掃除をして新たなオイルを注入しエアー抜きをして完了!
だいぶ目処が立ってきましたので発注した新たなパーツの到着待ち。
駆動系の前後スプロケやチェーン、フロントタイヤ、バッテリーなどです。
順次スプロケ、チェーンが届きましたのでリアタイヤを外して早速交換作業!
そこで見たものは・・・
何かの虫のサナギのような塊。こんなのが5,6個あったのですがブラシで除去にかかる最中「おっ、写真に収めなくては・・・」で気がつき最後の除去前の画像です。
なかなかです。
こうしてリアハブ周りを掃除してスプロケを装着!
次にチェーン。本来、カシメタイプを選択するのですがいろいろとメンテを考えると高速用途でない限りクリップ式が私はお勧めです。
オーナーの承諾をとっての選択です。
チェーン等の交換作業が終わると次はチェーンカバーです。
画像は付着していたブツを除去し終えたところですが・・・そのカバーに付着していたブツ!
チェーンからの飛沫油に土が混ざって熟成?された????年代物です。そしてタイヤ交換もおわり一通りの作業終了で間もなくゴールです。
で、軽くテスト走行します。
一度目の1kmほどの走行では大きな不具合は感じることはできませんでしたが二度目ではセッティング段階で安定していたアイドリングも、ややバラツキ出しスタートからの初速では少々タイムラグのような一息つく感触がでます。
早速、セッティングのし直しなのですが、これがまた大変な作業!
シートを外し、クリーナーボックスを止めてあるボルト類を外しボックスを後方にグッとさげキャブにあるワイヤー類を外し・・・
で、なんとか外れたキャブの再セッティング。
今回はパイロットジェットをひと番下げて?エアスクリューを全閉から1回転戻しを2回転戻しで組み直します。
そしてエンジンをかけてみます。
結果はアイドル状態ですが全くのバラツキもなく数分の安定とアクセルをグッと開けてもレスポンスもまずまず!
あとは再度、乗ってみないと分かりませんのでフィニッシュの作業にかかります。
ちょっと忘れかけてましたオイルフィルターの点検。
なんと新品か!?と見間違うほどキレイ!このフィルター、そしてブレーキパッド、タイヤなどの程度と消耗度から推察しますとたぶん最後に乗られた時、新品に交換されていたのではと思いました。
よって、このフィルターは使用可でそのまま戻します。
さ~て、ここで最後にして欲しいと思う問題発生は!?
作業も終焉に近づいてきましたのでクラッチワイヤーへの潤滑給油を行いクラッチレバーの摺動部に薄くグリスを塗布!そしてレバーをホルダーに戻しレバーのタッチを確認しようとレバーに指をかけ握ったところで・・・
「うん?なんで握れん?」と、わずかに動くだけで全く握れない!
「どっかでワイヤーが引っかかているのか?」とレバーからクラッチが入っているクランクまでチェックをしていくも、どこにも引っかかっているところは見当たらい。
で、行きついたところは・・・
ブリーザーホース右の「プッシュレバー」という、ワイヤーで引っ張られ1/4回転ほどしてクラッチを切る金具が全く動かない。30分ほど「あ~でもない、こ~でもない」と、いろいろやってみるも直らない!
「う~ん!何が悪い?さっきまで何の問題もなく握れてクラッチはスムーズに切れていたのに・・・」
今のところ何の予兆もなく突然起きた現象ですからクランク内のクラッチ関係ではない様に思います。
怪しいのはクラッチレバーの根元にある電線がクランクケースまでつながってるスイッチのようなチョボ。
握ればそのチョボがホルダーに押され、レバーを離せばチョボが出るというような・・・
なんとなくチェンジが入っていてもセルが回せる?安全装置のような匂いがします。
さて、最後の最後でこの結末やいかに!
さすがに今回は少々「どうしたものか・・・」
試練です!
ではまた。
T-PADDOCK630 T/Tatsumi
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