先日の日曜日、久しぶりに毎年この時期に開催される「古き良き二輪を愛でる会」に行ってまいりました。
しばらく「愛でる会」には都合が合わずなかなか伺うことができておりませんでした。
しかし、今年の「愛でる会」はあくまで筆者の感想ですが近年の中では最も見ごたえのある催しになっていたように
感じました。
当日の会場は前日の雨の影響で足元はご覧のように一部が、ぬかるんだ状態でした。
それでも会場は人・人・人・・・
この「愛でる会」ですが記憶してる限りでは20数年前に京都の教習所?跡地?だったかで第1回が開催され、
その後、京都競馬場近くの空き地で長らく開催されてたのですが参加台数が増えた?ことから数年前より
南丹市の日吉ダム横の“府民の森ひよし”で開催されております。
毎年毎年、少しづつ参加台数が増えているように感じるのですが今年はパッと見て200台ぐらい、いや300台ぐらいは
参加しているようにも感じるぐらい台数は多かったです。
そんな中でも当日No.1の参加車両が・・・
英国が生んだ名車、1950年のヴィンセット ブラックシャドー!
ピッカピカに磨き上げられたフルレストア車で岡山からお越しでした。
たぶんトランポに積んでお越しになったと思います。
そして、次に筆者が食いついたのが
超超ミニなホンダのカブ!
最近発売されて一躍大ヒットに!
なんて声が聞こえてきそうなほど完成度の高いカスタム車!
足回りはたぶん初期型モンキーZ50Mを流用されたであろう感じでスイングアームやフロントサスは完全に
ワンオフの別作でした。
とにかくオーナーさんのセンスの良さを感じずにはおれませんでした。
カスタム部門では、このミニカブがNo.1です。
ほっしィ~~!
こんなバイクを見れるのがこの「愛でる会」の楽しみで、また昔と違ってオリジナルだけではなく最近はカスタム車も
けっこう増えてきております。
この現象は前号のブログでも記事にしましたがツマラナイ?乗り物が増えた反動で「個性のある乗り物」が
求まられていると立証されたようにも感じました。
と思っていたところに「タツミさ~ん・・・」と筆者を呼ぶ声が・・・振り返るとそこには・・・
月ヶ瀬にはたまにお見えになります古希を超えたスーパーライダー!
サーキットを走らせたらバカっ早の山崎さんやないですか!?
山崎さんは上の画像の1964年製YAMAHA YDS3でお越しでしたが筆者は一つ疑問に・・・
それは山崎さんは今どきの速いバイクがお好みと思っていたのですが何故、55年前のバイクをお持ちなのか?
その疑問を晴らすべくお尋ねすると
山崎さん:「いや~、わしな古いバイク好きやで!」
筆者:「え~!ほんまですか?」
山崎さん:「ほんまやで。このYD,新車から乗ってんねんで!」
筆者:「うっそ~!」
山崎さん:「ほんまやて!それもな、ほぼノン、ノン、ノン・・・う~ん・・ほれ綺麗にすること・・・
なんて言うたかな・・・」
筆者:「レストア?・・・ですか?」
山崎さん:「そうそう、レストア!そのレストアしてない・・・ノンノン・・・ノンレストア!で、
適とうに磨いたってんねん!」
筆者:「どんな方法で磨いてますの?」
山崎さん:「パ~とパーツクリーナーかけてブワ~とエアで飛ばしたんねん!」
筆者:「ゴムとかは?」
山崎さん:「ゴム用の油あるやん!?それをパ~とかけてブワ~とエアで飛ばしたねん!」
と嬉しそうに語るお茶目な山崎さんがいました。
そして・・・「たまにのんびり走りたい時はこいつで走ってんねん!それが気持ちエエねん!」と・・・
思わず筆者は「いや~、嬉しいわ!こんな速い人が旧車好きで・・・」
でもYDS、50年以上前とは思えないコンディションで走行距離もまだ15000kmほど!
また筆者に、ご近所のお兄ちゃんがお一人増えました。
そして、またフラフラしてると・・・
「タツミさ~ん!」と筆者を呼ぶ声が・・・
上の画像の持ち主でBMWマニアの木下さん
「今はもうコイツだけやねん!」と言いつつも・・・このBM、ただのBMのサイドカーではありません。
バイク本体とサイドカーの間にあるリンクのついたパーツ・・・
実はこのパーツ、4輪のパワーステアリング機構を移植してハンドリングを軽くしたとか・・・
理屈では理解しても実際に取り付けるとなると素人では簡単にできることではありません。
この「愛でる会」にはこのような“猛者”がけっこういらっしゃいます。
また、その他の珍しいバイクで・・・
以前に当ブログでご紹介しました「キャブトンマフラー」のキャブトンは日本だけで通用するパーツ名で
そのパーツ名の由来となるバイクがこの“みずほ自動車”の1954年頃のキャブトンなのです。
こちらも珍しいところで・・・
1957年頃のHONDAベンリイJC58?だと思うのですが・・・
エンジンヘッドの形状から2STぽいですが4サイクルの200cc
フロントサスペンションには“アサマレーサー”からフィードバックされた“リーディングリンク”が採用されて当時の話題に!
他にも
そして
1972年のYAMAHA TX750! ヤマハ初の量産型ナナハン!
このTX750は当時、ナナハンブームの中では地味と言われたバイクなのです。
しかし、実は印象だけでマシンそのものは先進的であったことはあまり知られておりません。
それはバランサーを生かしたバイブレス機構が運動性を大きく上げたと言われXS650にあった横方向の振動もなく
さらに深いバンク角も与えられてコーナリングは実にスムーズだったのです。
しかし当時、ガセネタか真実かは今となってはわかりませんが「すぐにオーバーヒートする」と言われ意外と売れなかった
悲運のバイクなのです。
一説にはシリンダーフィンの隙間が狭すぎてオーバーヒートするとか・・・
この話がガセか真か、そうなったのは筆者が思うにフィンの隙間が狭くなるということは裏を返せばフィンの数が増え
エンジンの表面積が大きく広くなるわけですから放熱性、言い換えれば冷却の為の空気にあたる面積が増えて
冷却効果は問題とないと思うのですが・・・
でも“火の無いところに煙は立たず”の諺でいけば「やっぱりそうなのか・・・」とも!
筆者はこのTX750が発売された時(まだ20歳前)すぐに実物を見学に近所のバイク屋にいって
「わ~!なんとシンプルでカッコいいバイクなんだろう」と当時のCB750より欲しいと思った記憶が蘇ります。
そこから数十年が経ってこのTX750を探しましたがあまりにも不人気者であったことから中古市場で玉が
なかなか見つからなかった経緯があります。
その時に代わりに転がり込んだのが現在保有しますXS650なのです。
と、今回の「愛でる会」は他にもたくさんの珍しいバイクや、またご無沙汰しております珍しいお方や
なかなか久しぶりに同窓会にでも行ったような楽しい時間を過ごすことができました。
本来、当日の筆者は自走で東大阪から南丹市日吉まで“勝負バイク”のNSUで参加と前日から準備をしておったのですが
思わぬトラブルでCB77で自走で行ってきました。
下道で片道75kmほどでしたが1回の休憩も含め約2時間ちょっとで着きましたがCB77で行って正解だったかもです。
NSUで行ってたら首が回らんようになってたかもです。
さてNSUの修理です。
このNSUは筆者と同じで本番に弱い、気の小さい臆病者なのです。
ってウソです!
いや!半分はほんまです。
ではまた
T-PADDOCK630 T/Tatsumi
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