2021年9月16日木曜日

『Bike in the sky』#251 感動的分岐点とは・・・

先日、とある書籍で「感動的分岐点」という、あまり耳慣れない言葉を目にしました。

ビジネスでは「損益分岐点」という言葉は嫌というほど見聞きしてきましたが「感動的分岐点」という言葉はたぶん初めてと思います。

その意味は何となくは理解できそうなのですが正確には「顧客に『この程度でないと感動しない』と思ってもらう分岐点」だそうです。

私が思うには世界中でモノが溢れすぎ、且つ形や機能が同じようなモノが更に拍車をかけて余っているようにも感じます。

特にクルマ!

そしてファッションや生活様式まで・・・

私のような年寄りでも、この程度は感じているわけですから世の中のど真ん中の消費世代はもっと嘆いている?

もしくは麻痺し切っているのか?と思います。

そこで「感動的分岐点」とは少し意を履き違えていますが私なりの“分岐点”を「バイクの個性創造」を通してお届けします。

先ずはここ1,2週間、掛かりっきりのW1 Super Specialの続きです。
このW1のバックスタイル、私は感動してるというよりも「う~ん、なんか渋いんちゃう?」と色気を感じております。

そして一応、完成はしたのですがとにかく大変でした。

何が大変って・・・

先ずそれはシングルシートの取付!
上の画像は最近まで使っていましたシングルシートですが、ほぼ30年は使ったであろう年季モノ!

そのシートが・・・
このシートは和歌山のとある旧車乗りの方が土建屋さんの工事用のヘルメットを半分に切断し、そこにコンパネ材やアルミ板、鉄材などを加工して作られたと伺ってました。

それをいろいろお世話になってます“凄腕バイク屋”を介して手に入れました。

しかし30年も経つとコンパネが割れ、乗っておりましても鉄部分がモロにお尻に当たって痛み度が上がってきておりました。

そこにW1のフェンダーレス化のテストが巡ってきましたので、ここはシートも換えようと“試行錯誤”中となった訳です。

その新たなシートは・・・
ステーの取付と補強材の加工。

補強材にはエアコンの室外機を吊るす、コ状の鉄材を加工して製作。

それを実車合わせ!
さらに追加の筋交いになる補強材が必要となり、アングル材を加工して・・・

そこにテールランプをシート下からのステーに取り付けて・・・

上の画像に写る、テール用ステーですが、なんでも残しておかなあきません!

このステー、実は何に使っていたのか?

またバイク用かどうかも判明しません!

とにかくT-PADDOCK内のガラクタであるのは間違いありません。

そのガラクタを収納している箱もの?は・・・
アメリカ軍が使っていたパーツボックス?です。

15年前ぐらいだと思いますが沖縄に行った時、駐留するアメリカ軍の払い下げを見つけました。

見つけた時には真に感動して「欲ッしいィ~」となり即購入!

私にとりましては高級なツールチェストより、もっとお宝度を感じました。

そこに
先ほどのテールランプステーのような廃材のお宝を収納しております。

と、まぁ~このボックスのお陰でガラクタが溜まる、溜まる!

そして次に苦労しましたのが・・・
前回にも記事にしました後ろ向きの作業!

画像のように、ただ単にタイヤ交換なのですが・・・
以前まで履いていましたリアタイヤはスリップサインが出始めておりますので今回の作業で後輪を外したついでにタイヤも交換することに!

今までのタイヤは
ダンロップのK300でサイズが120/90-18です。

W1Sの本来のサイズは110/90-18ですがトレッドを10mm広い120mmで少しボリュームを持たせておりました。

ところが今回のフェンダーレス化作戦に伴い、もう少し幅を広げるとバックスタイルが“キュン”としてグラマラスになると130mmをチョイス!

そのグラマラスな画像が先頭画像の「感動的分岐点」を越えたバランスでは?と自画自賛をしております。

しかし、その「感動的分岐点」を越えるまでは今回のタイヤチョイスは「間違ったかなっ!?」と・・・

それはトレッドの選択を130mmにしたことにあります。

そこに扁平率が以前の90%から80%になってます。

問題はここからなのです。

タイヤの銘柄をK300からTT100にしたことでTT100は今まで幾度となく使ってましたが今回の130mmと扁平率80%はタイヤサイドが恐ろしく硬いのです。

そのタイヤが届くまで全く、そのような硬いタイヤであったことは気にもかけてませんでした。

しかし届いて「えッ!こんなに重たかったか!?」

そして、いざハメる段になって「えっ、メチャ硬いがな!」

と、この時点で心は後悔ばかり!

まぁ、悪戦苦闘しながら外して交換するまでの時間が通常1時間ほどあれば大体仕上がるのですが、とにかく硬いのでちょっと進めては息が切れ、また進んではの休憩しながらの作業です。

結局、約2時間くらい掛かったでしょうか!?

そして後輪にシャフトを通して車体につけチェーンをハメます。
このW1もチェーンはクリップ式を採用していますが軽量級のチェーンと違ってコマをハメてからプレートは手ではハマり切りません。

画像のようにRK社の専用工具を使ってプレートをハメます。

そしてクリップをカチっとハメて完成です。

しかし、悪戦苦闘で作業した結果は自画自賛で「感動的分岐点」は超えなくとも分岐点スレスレには留まったのではと思います。
昨日はシートに取り付けたテールランプのステーがW1の振動に耐え兼ね、取り付けたナットが緩む、もしくはステーが折れるなどのテストもしました。

テストコースはタイヤの皮むきも兼ねて地元の阪奈道路を試走してきました。

往復20Km弱でしたが一先ずは問題ありませんでした。

ところが戻ってから点検のためガレージ内でメインスタンドを立てようと思った矢先・・・!

「うん!」

「ないない!」

「あ~、忘れとったぁ~!」

ではまた!
T-PADDOCK630 T/Tatsumi

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