だが日曜日は雨も朝から上がりはじめていたが・・・
その雨上がり間もない状況では路面のコンディションが良くなければバイクを乗っていても楽しくはない
よって、こんな日はCB77復活戦の続編に掛かることにした
ところが復活戦に掛かる前に先週、近所に乗り出したバイクが、また嫌な感じで調子を崩していた
それは
SUZUKIの1963年製、セルペットM30だ手に入れてから、まだ1年と2カ月しか経っていない
当初は、走れるどころかまったくエンジンもかからず相当手を焼いた
原因と思われるところを一つひとつ潰して行き、結論としてキャブレター内の油面に行き着いた
そして何度もバラしては組立、またバラしては・・・を繰り返し、クセのある走りで快調とは言えないが、なんとかまともには走れるようになった
ところが冒頭の通り先週、またもや愚図って出先から四苦八苦で引き返してきた
早速、ガレージに戻って
原因を探すべく先ず疑ったのがキャブレターだが、左のサイドカバーを開けた瞬間、上の画像の後付けコックに繋がる燃料ホースその画像のコック右側に繋がるホースの横に六角ボルトで栓をされた、もう1本のホースがある
実は、これは通称「予備タンコック」用のホースで死栓にしていた
それを見た瞬間・・・
「アッ!」だった
要するに不調の原因は混合ガソリンのガスタンク内油面が「予備タンレベル」まで下がっていたのだ
見逃しの超イージーミスだ
で、ガソリンを注入してキックを踏む
「ギャイ~ン、ギャイ~ン・・・」と小型2ストの元気なエンジン音がガレージ内に響き渡った
「よし!治った!」と思ったところで近所を再度、走行テストしようとすると・・・
ところが、あの「ギャイ~ン、ギャイ~ン・・・」は、どこへ消えたのか?
と思えるほど走りは前述の四苦八苦な愚図りようで結局はエンジンはストップしてしまった
「う~ん・・・」
訳が分からん!
で、燃料系だけではなさそうだ、となる
燃料系の次は着火系になる
で、早速プラグを外して火花の確認
まったく火は飛ばず、プラグ先端はガソリンでベトベトだ
先端をパーツクリーナーで乾燥させ、再度、火花チェックをするも全く火は飛んでいない
結局、小一時間、各所間の導通確認やらでテスターを当てまくったが大きな問題はない
となると、まさかの・・・
「イグニッションコイルがパンクかぁ~?」
そのイグニッションコイルをチェックするには、まずエンジンを下ろさなければならないただ、このセルペットは整備をする際、ことごとくエンジンを下ろす作業が面倒なのだ
そしてメインフレームの内側奥に潜んだところから・・・
イグニッションコイルを取り外すその取り出したイグニッションコイル
約60年前の6V仕様のコイルだが、図体がやはりデカいこの出口側の2次抵抗値は自身のような素人でも分かるほど低い数値のように思える(浅学で無根拠の「なんとなく」だ)
やはりイグニッションコイルの不良でプラグの火が飛ばないのか
セルペットのデータが全くないので、一般的なバイクのイグニッションコイルの正常な抵抗値を調べてみたが一般的に1次側が4.5~5.7Ω
2次側が16500から20000Ωとあった
このデータを借りて見解を出せば1次側の5.4Ωは良しとしても2次側の11720Ωは不可である
「そらぁ火は飛ばんわな」と、結論付て良いのか・・・と
そう考えても明らかに二次側、すなわち「プラグ側の抵抗値が低い=発火しない」となるだろう
で、セルペットM30のイグニッションコイルをネットで新品から中古品まで探してみたが全く見当たらず、あってもイグニッションコイルのボディにひび割れたモノが唯一だった
また他社製も当たってみたがSUZUKIのセルペットとの互換性は極めて低い
いっそ12V化に変更することも有りなのか
ここは気長に思案をするとする
そして気持ちを変えるためにCB77の復活戦にかかる
その復活戦に俄然ファイトが出たキッカケが・・・
修復させるパーツで最も苦戦していたフロントフェンダーがあった
そのフェンダーで東海方面の、とある方から携帯が鳴る
「以前、タツミさんに大変お世話になりましたので・・・」と、おっしゃる
自身は特に、その方に何かをさせてもらったわけではない
だが、その方は「以前に〇〇で、助けていただいて・・・」とおっしゃるのだが・・・
自身には、その記憶がほとんどなく「そうでしたか・・・」と探り探りの返答だった
そして本題に入られた
「CBのフェンダーですが、見つかりましたか?」と聞かれ、ちょっとビックリ!
自身は「いや!まだですねん!手こずってますわ!」と返答
すると「こちらで見つけました!塗装もし直しました!」と・・・
続け様に「良ければ送りますので見てください」だった
さらに自身は「え~!ほんまですか!?ちなみにおいくらですか?」と関西根性丸出しで質問
「では送りますので、見てもらってから値段を決めてください。もしお気に召さなかったら戻して頂いて結構です」と・・・
そんな奇特な方が、まだ現世にいらっしゃるとは、とにかくビックリだ
そして荷物は届いた
昭和のギャグ風に言えば「開けてビックリ玉手箱」だった
とにかくキレイだ・・・それも後期型の・・・さらにお手紙に超バーゲンプライスが付いていた
マジで「人様との出会いは大切にしておかなければ・・・」と感じ入ったことだが未だ思い出せない
そして常々のブログを通じたネットワークの有り難さもあり・・・
そこには当ブログを開設当初から読んで頂いていたようだった
自身が2月末に転倒してからCB復活の記事をブログに挙げていた
その中でフェンダーが、なかなか手に入らない記事は転倒後から上げていたが前々回の復活戦Part2を読まれ、即行動に起こされたとか
フェンダーを探し再塗装をかけられ、キレイに再生されたフェンダーだった
現物を拝見して、なんと「新品かっ!」と思えるほどだ
早速、返信で「ありがとうございます。有り難く使わせていただきます。お値段はマジで書かれていた額でいいのですか?」と返すと
「いえいえ、喜んでもらえれば私はそれで満足できますので・・・」だった
そのフェンダーが、これだ!
久しぶりに人情に感動をした瞬間だった
一気にCB復活にファイトが出てきた
しかし自身が次に進めたのは
エンジン右側のダイナモカバーフェンダーの方と比べるとなんとも・・・ショボい修復だった
右に転倒時、路面で削られた?箇所が痛々しい
このダイナモカバーはスペアを持っていたので、それと換えることにする
その前に
長年の放置保存で表面に少し腐食があったので久しぶりのサンドブラストの出番だあまりコテコテに磨かず
まあ一先ず、先に進めよう次はガスタンク
そのタンクを車体に載せてみた
ところが、まさかの思い違い
当T-PADDOCK630のCB77のキャブレターはレース用非売品が専用インシュレーターとセットアップされ、キャブの頭にあるワイヤーリンケージのステーがメインフレーム下部よりもやや高い位置にマウントされている
よってオリジナルのガスタンクを乗せると、そのワイヤーステーに干渉するではないか
「なんと、どんだけデカいキャブやねん!」
と文句も言いつつ、内心はレーシングキャブの存在感に「ニタッ」としているガキみたいな自身がいた
そして何としてでもタンクを収めたいので・・・
オリジナルのタンクをフレームに載せる際、フレームを保護するラバーマウントをひっくり返し、タンク後部のセンターに付ける通常寸法のナットを20mmに換えて収めた一先ずタンクもグラつかず、キャブレター側とも5mmほどのクリアランスでタンク底も干渉せず収まった
横から眺めて見ると・・・
タンクは水平から若干ヒップアップだが・・・あとはシートを載せてバランスを見ないと何とも言えない
そして次の作業
因縁のフロントタイヤの交換だが・・・転倒時にCBのフロント周りは、あれだけの打撃を受けたにも拘わらずリムの損傷そのものは、ほとんどない
この際、微妙な振れは修正しておくとしよう
であるが、僅かな修正も大きな修正も作業内容は何も変わらない
けっこうめんどくさい作業なのだが、独特の「修正のツボ」を思い出さなくてはならない
たしかリムの振れ修正は教本に従って作業をしたはずだ
となると作業前に「修正のツボ」の教本を見つけねば・・・
「う~ん、ツボ!ツボ?ツボ・・・」
「どこに置いたかのう~」とブツ、ブツ、ブツ・・・
T-PADDOCK630 T/Tatsumi
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